大学・社会人野球
2025/09/19 20:40

北海学園大の工藤泰己が完全復活 156キロのツーシームで1回完全【札幌6大学野球】

この秋初登板となった北海学園大の工藤は、3人を9球で仕留めた=撮影・西川薫

■札幌6大学野球秋季リーグ戦(9月19日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
▽第2節第2日 北海学園大(5勝2敗)5-0北海道大(7敗)

変化球でこの日の最速を記録

 首位の札幌大を1勝差で追いかける北海学園大は5-0で北海道大に勝利した。4-0でリードした八回には、最速159キロ右腕・工藤泰己投手(4年、北海)がこの秋初登板。第1節はコンディション不良で登板がなかったが、この日の最速となった156キロのツーシームなどで3者凡退に打ち取り、ネット裏に陣取ったNPB9球団にアピールした。札幌大も勝利したため、順位は2位で変わらず。創部初の2季連続Vへ負けられない戦いは続く。

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球数を意識して力を入れずに投球

 圧巻投球で戦列復帰だ。6月12日の全日本大学選手権2回戦の佛教大戦以来、99日ぶりの公式戦マウンド。八回先頭打者を154キロ直球で遊ゴロに打ち取ると、続く打者も155キロの直球で再び遊ゴロ。最後は156キロのツーシームで左飛。9球中、直球系は8球で平均球速154キロをマークした。「きょうに限っては、力を入れいてたわけではなくて、少ない球数で打者を抑えるのを目的にマウンドに上がった。そんなに力を入れていない中で、MAX156キロが出ていたのがすごい成長した部分」。引き揚げる際にはグラブをパチンと叩き、捕手とハイタッチした。

八回を完全に抑えて捕手とハイタッチをする北海学園大の工藤(左)

 

登板なく一部で負傷している説が… 不安は右腕で払拭

 秋の開幕2戦目までベンチ入りしていたが、その後はベンチ外が続いた。実は首の右側を寝違え、セットポジションから本塁方向を向けないぐらいで、投球ができる状態ではなかった。そのせいで、一部で負傷説が飛び交っていたが、「(秋の)リーグ戦1節を投げてなかったので、ほぼぶっつけ本番というか、多少の不安はあったけど、コンディション不良がありながらも、毎日自分にできることをやってきたので、それがうまくきょう、はまったんじゃないかな」。周囲の不安を自らの右腕で払拭した。

日本ハムのスカウトも高評価

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