山県秀 「寝られなかった」走塁ミスを乗り越えて大仕事! 前日のオフは「大好き」なイタリアンチェーンで…
四回1死、同点ソロを放ち、ガッツポーズを見せる山県=撮影・小田岳史
■パ・リーグ23回戦 ソフトバンク4―7日本ハム(9月9日、エスコンフィールド北海道)
モイネロ攻略の2発&プロ初の猛打賞!
日本ハムの山県秀内野手(23)が1点を追う四回に6月4日の阪神戦(エスコン)以来となる左越え2号ソロをマーク。相手の左腕エース・モイネロから、値千金の同点弾を放った。
六回にも貴重な追加点となる2打席連発の2ランをかっ飛ばし、八回の左前打でプロ初の猛打賞。チームの勝利に大きく貢献した。
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忘れられない手痛いミス
失敗を乗り越えて、ルーキーはたくましくなっている。台風15号の影響で新幹線が遅延し、予定より90分遅れの午後7時半プレーボールとなった5日のオリックス戦(京セラドーム)。三回1死三塁で三走の山県がけん制アウトとなり、チャンスが消滅。チームは完封負けを喫した。
「移動から始まって、三塁でタッチアウトになったじゃないですか…。あれとかもメンタル的に…。寝られなかったですね」。疲労困憊(こんぱい)にもかかわらず、眠れぬ夜を過ごした。
5日のオリックス戦、三回1死三塁でけん制アウトになる三走の山県
コーチ、先輩方からの励ましに…
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周囲の人たちの温かさに、胸が張り裂けそうだった。
「コーチの方とか先輩方も気にするなよと、いろんな人がめちゃくちゃ、かばってくれて。しんどかったです。(外野守備走塁コーチで三塁コーチャーの森本)稀哲さんとか、俺がああいうふうに(指示を)言っちゃったからだな、とか。自分の実力と経験、準備不足だったので申し訳ないです。逆に次、絶対しないっていう経験にもなりました」
六回1死一塁、2点本塁打を放った山県(右)が森本コーチとハイタッチを交わす=撮影・岩崎勝
すべてをバネに
9月に入り、打撃の調子が上向きになっていた。
「いい波に乗っていた感じはあるので、バッティングとか。そういう時って何かあるんですよ。良い時は何か絶対、自分にとって壁になるものがある。そこを時間がかかっても、乗り越えれば、また良い波が来る。何か1個、悪いことあれば、気にしますけど、それを乗り越えていけば、ステップアップしていけるのかな」と必死に前を向いた。
ファミレスでの〝どか食い〟でリフレッシュ
「その日に切り替えられるか、って言われたら、切り替えられないですけど、そうやって慣れていくのかなと思います」。オフだった前日8日は、札幌の合宿所の周りを「いっぱい歩きました。気分転換で」。最近、行けていなかったというファミリーレストラン「サイゼリヤ」にも「どうしても食べたくなって1人で行きました」と足を運んだ。
ここぞとばかりに、〝どか食い〟した。「1人で結構、食べたんですよ。ミラノ風ドリア、タラコソースシシリー風、小エビのサラダと辛味チキン。いつも頼むメニューを食べたんですけど、さすがに恥ずかしくて(笑)」。私服姿で食べているシーンをファンに目撃され、照れくさそうだった。
四回1死、山県が同点のソロ本塁打を放つ
郡司さんっ、半熟卵も解禁ですよね!
「サイゼリヤ」といえば、山県が打撃のアドバイスをもらう先輩の郡司がよく利用していることで知られている。「自分もめっちゃ大好きです。二番煎じになっちゃいますけど、郡司さんの大嫌いな(笑)。自分は半熟卵とか乗せられるほど贅沢できなかったので、またサイゼに行く機会があれば、卵を乗せます」
首位・ソフトバンクとの一戦で、好投手・モイネロから2本のアーチをかけた。次は堂々と胸を張って、半熟卵トッピングしていい。
