【Mリーグ】セガサミーフェニックス・茅森早香はなぜ、選手兼監督に立候補したのか㊥
誹謗中傷どこ吹く風「だからそれも、向いているかな」
ファンミーティングに参加したセガサミーフェニックスの近藤前監督(左)と茅森=撮影・近藤裕介
ライバルの二階堂についても語る
麻雀のトッププロがしのぎを削る「Mリーグ」が15日に開幕する。昨季初優勝を遂げたセガサミーフェニックスに所属し、リーグ初年度から活躍してきた茅森早香(最高位戦、43)は北海道・苫小牧出身。今シーズンから監督を兼任し、史上初となる連覇を狙う。道産子雀士の思いに迫った全3回連載の㊥では、監督に立候補した理由や、〝ライバル同盟〟を結ぶ二階堂亜樹についても語る。(取材は7月下旬)
【茅森早香はなぜ、選手兼監督に立候補したのか㊤】
唯一の初期メンとして考えたとき
茅森は今季でMリーグ8年目。フェニックスではただ一人となった〝初期メンバー〟として、チームの最善を考えたとき、「自分が監督をやるべきだ」と決意した。
「他に監督ができそうな人がいれば、(やりたいと)言わなかったと思うんです。ただ、監督は近藤さんで3人目。もしこの後、また会社(セガサミー)の方が(監督に)なるなら、誰がなるのかなと(心配があった)。うちのチームは、スタッフ、監督が替わりすぎているから、ちょっとここで、変わらない雰囲気でやりたいなという思いがありました。そこで、私にやらせてもらえるなら、という感じです」

今季の結果次第では、さまざまな批判や、それを超える誹謗中傷を受ける可能性も理解している。それでも、だからこそ「自分が監督に向いている」と言い切る。
「昔だったら2ちゃんねるでしたね」
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「負ければ当然、監督のせいだとなることもあると思います。でも、そんなのは大して気にならないので。(誹謗中傷は)昔からありますよ。昔だったら2ちゃんねるでしたね。勝てば褒められるし、負ければ批判される。顔も見えない、よく知らない人に何を書かれても、大したことはないな、という気持ちではいます。だからそれも、向いているかなと思いますね」
理想の監督像
過去7年間、3人の監督の下で戦った経験をもとに、選手目線で理想の監督像を思い描く。「今まではだいたい、選手たちが知らないところで(出るメンバーが)決まって、ここ出てくださいとなるんですけど、本当は選手みんなで、話し合いながら決めていきたいなと前から思っていました。監督が選手の中にいたら、みんなも言いやすいし、話がしやすい。麻雀は、打っている人の方が分かるので」。

勝っても負けても常に元気なチーム
一方で、優勝した昨季を継続する部分もある。「チームの雰囲気は変えずに、うるさすぎず明るいチームでいたいですね。ちょっと、最初の頃は元太とか、みんなうるさい部分があったので、それは抑えつつ(笑)。でも、常に元気なチームにしたいです。負けても、そんなに落ち込まないというか、みんな結構ポジティブなので、そこを大事にしていきたいなと思っています」。
偶然同じ立場で戦う事になった盟友
うれしい偶然もあった。示し合わせたかのようなタイミングで、プライベートでも親交の深いEX風林火山の二階堂亜樹が、同様に選手兼任監督に就任した。茅森は「本当にたまたまで、びっくりしました。会ったときは、(互いに)『おっ、監督!』みたいな感じで(笑)。ライバル同盟(聞かれたときに互いの名前を挙げる同盟)を結んでいるので、同じところに立てて、タイミングが良かったなと思います」と笑顔で歓迎した。
㊦【「全部獲れるのは、うちのチームだけなんですよ」】に続く
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