《大海の部屋》vol.5 祝28歳の誕生日 先発陣、同級生、女房役…親交深い6選手からの祝福メッセージに返答
誕生日ケーキを手にほえポーズの伊藤=撮影・松本奈央
8月31日に誕生日を迎えたばかりの道産子エース
日本ハム・伊藤大海投手の連載手記『大海の部屋』vol.5は、【誕生日スペシャル企画】をお届け。28歳になったばかりの道産子右腕が、今の思いをつづります。後半はチームメート6選手からの個性あふれるお祝いメッセージに、その場で〝返答〟してもらいました。
(連載手記『大海の部屋』は、北海道新聞の紙面でも要約版がお読みいただけます。今回は9月2日付の新聞に掲載します)
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最愛の母へ 「生んでくれてありがとう」
8月31日に28歳の誕生日を迎えました。お祝いの言葉、メッセージありがとうございます。月日がたつのは、あっという間ですね。もう(プロ)5年なんだというのと、まだ5年なんだというのと…。健康で愉しく野球をできているのが、何より幸せなことです。
誕生日は家族に感謝する日でもあると思っています。ここ2、3年は、母に「生んでくれてありがとう」と伝えています。
愛妻はエスコンで熱烈応援
結婚して良い意味で変わった部分もあります。今まで自分の考えや感覚を一番にやっていましたが、柔軟に考えることができたり、自分のキャパシティーが増えている気がします。野球に関してもそうですし、周囲とのコミュニケーションも、だいぶ大人になったなと思います。
妻は野球をどんどん好きになっていて、熱量が半端じゃないです。僕だけじゃなくてチームのことも応援してくれてますし、いつも球場で声をからしてくれる。うれしいことです。
信念を持って貫く父親をリスペクト
将来どんな人間になりたいかと聞かれると、やっぱり父親ですね。漁師の父は、小さい頃から多くは語らず、背中で語るタイプ。自分の考え、信念をしっかり持って、貫く人です。やると決めたら最後までやりきる姿勢は見習っています。
父とは普段、連絡を取り合うことはないですが、実家に帰ったら結構しゃべります。先日、帰省した時は、船を出してもらって母と3人で釣りに行き、つかの間の休日を楽しんできました。両親からしたら、まだ28歳だと思うので、甘えていいところは甘えて、親孝行できるように頑張りたいと思います。

北山 達 加藤貴 郡司 伏見 金村からメッセージ
ここからは【バースデー特別企画】。仲間たちからの祝福メッセージに対し、ざっくばらんに返答してもらった。
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北山亘基投手(26)

「伊藤家とは家族ぐるみで仲良くしてもらっています。勝負事に徹する姿、いざマウンドに上がったら勝負師になる姿がかっこいいなと思います。マウンドを簡単に降りない気迫とか、すごいなと思います。僕が隣でロッカーをキレイにしているので、バランスが保てていると思います。大海さんの分も僕がロッカーをキレイにしています。定期的に手伝って掃除もしています。僕はチームで一番、キレイだと思います」
伊藤「ありがとうございます。そう思ってもらえるのはうれしいことですし、もちろん亘基もマウンドを降りたくない気持ちは前面に出ていると思います。チームとしてそういうふうに感じ取れるピッチャーは多ければ多いほど強いと思うので、雰囲気はすごくいいと思います。ロッカーは一番キレイなのはキレイなんすけど、それをキレイだねとか言われ待ちしてんすよ(笑)。バランスが保てているというか、僕のが目立っちゃってます。確かに(掃除は)手伝ってくれますけど…。後輩っぽくないというか、同級生くらいの感じで接しています。彼の野球は考え方とか面白いので、よく聞いたりしますね。ロッカーでしょっちゅう野球のことしゃべったり、イジったり、イジられたりしてます。良い意味で年の差を感じない。仲の良い友達みたいな存在です」
達孝太投手(21)

「おめでとうございます。ピッチャー陣で、とかはあるんですけど、大海さんと一緒にご飯に行ったことがないので、ご飯に連れて行ってください。(エスコンのロッカーが近くなったのは)大海さんが移動しろと言って、移動させられました(笑)。毎日、釣り道具が届いているので、釣り好きなんだなと思います。(自分は)全然、興味ないです(笑)。釣り堀ならいいです。ぜひ、一緒に釣りに行きましょう」
伊藤「たしかに2人でとか、少人数では(食事に)行ったことないです。連れて行きますか。全然いいんすけど、なんか節制してそうじゃないですか。(ロッカーは)孝太が端っこでかわいそうだったので、亘基の横が空いて、こっち来たらと。毎日、釣り道具が届くのは、ちょっと盛られてますし、釣り堀もなめてますね(笑)。まあまあ行きたいなら全然いいですけど、興味なさそうですね。趣味あるんですかね? 休みの日も(球場)来ていますし、(野球に)取り組む姿勢はすごく信念があるというか、ぶれないので見習いたい。この前も、試合前にずっと変化球談議しました」
加藤貴之投手(33)

「おめっと! 30(歳)はすぐだよ。バカヤロー!!!(笑)」
伊藤「ハハハ。加藤さんは先輩って感じより、お兄ちゃん。何でも話せるし。ああ見えてというか、面倒見良いので。すごい目配り、気配り。あの人、意外と気にしいなので(笑)。かわいいところもありますよ。意外と細かいし。加藤さんは加藤さんで信念あります。ロッカーにいる時は別人。羽生えていますね(笑)。それを見ているのが面白い。僕も結構、(むちゃぶりに)対応できるようになってきた。でも、(現ソフトバンクの)上沢さんと玉井さんの加藤さんの扱い方はプロです。あそこまでキレは出せないですね」
郡司裕也捕手(27)

「同級生がどんどん減っていく中、もっと同級生を大事に日々生きていってほしい。この前も、サングラスをくれたりしました。いっぱい持っているので、僕がねだりました。これからも、じわじわ(絆が)深まっていければなと。2人の企画もたくさん考えてくれれば。『大海の部屋』にも、もう一回呼んでもらって、荒らしに行こうかな(笑)」
伊藤「急にサングラスちょうだいって。結構、最近の話です。出たがりですね(笑)。あんまり他(球団)から来た感じがない。ずっとファイターズで一緒にいたみたいな。打席での期待感がすごくありますし、キャッチャーバッターだなって感じです。打席の間合いとか立ち方とか、見ていて、うわ~嫌だなって思うバッター。頼もしいです。(話術も)普通の人が言ったら狙いにいっている感じがするのに、アイツがやると狙っていない感じがする。絶対、狙っているんですけど、嫌らしくないというか。自身のマネジメント能力は、完璧じゃないですか。シンプルに賢いんでしょうね。頭、良いでしょ。『大海の部屋』、ぜひ(ゲストに)来てください。乗っ取られるのも、それはそれでいいです(笑)」
伏見寅威捕手(35)

「おめでとうございます、と言っておいてください。今後どんなバッテリーでいようか? そんなの言ったら気持ち悪いじゃないですか(笑)。(今年、誕生日プレゼントでもらったスニーカーは)毎日じゃないですけど、ちゃんと履いていますよ」
伊藤「本当ですか? まだ(履いているの)見ていないです。寅威さん、毎日靴が違うので。オシャレさんなので。僕は(伏見からプレゼントでもらった帽子など)身に着けていますよ。球場にオシャレしていかないので、見られていないだけで、ちゃんと使っていますよ。(バッテリーを)組んでいる回数も多いですし、分かり合えている部分が多いです。良い意味で僕も気を使わなくなった。ちゃんと言えるし、それを受け入れてくれる。よりいいバッテリーになれていると思います。普段から話すこと多いですね。野球のことだけではなくて、しょうもないことも。寅威さんって、話しやすいじゃないですか」
金村尚真投手(25)

「大海さんのタレコミですよね。むず。実はめちゃくちゃ〝かまちょ〟です。かまってちょうだいですね(笑)。あと、黒すぎ。日焼けしすぎです。絶対、釣りですよね。1軍にいたら日の当たる場所にあまりいないじゃないですか。黒くなりすぎです」
伊藤「(メッセージ)受け付けていないです。もう先発じゃなくなったのでいいです(笑)。(伊藤、北山、金村で成績を競っているが)アイツの負けは確定したので、徴収するものは徴収しますよ(笑)。僕らは勝ちなので、(北山)亘基と僕のどっちかも負けますけど。金村の負けはもう確定しています」