今川優馬 今月5本目となる同点弾 苦楽を共にする仲間たちとの絆が生んだ大きな一発
試合後、ベンチで笑顔を見せる今川=撮影・中田愛沙美
■イースタン・リーグ14回戦 西武2-3日本ハム(8月27日、ベルーナドーム)
好調の元気印が試合を振り出しに戻す一発
日本ハムの今川優馬外野手(28)が2軍で好調をキープしている。
27日は2軍西武戦(鎌ケ谷)に「3番・中堅」でフル出場。1―2と逆転された直後の九回、先頭で迎えた第4打席に初球を捉えて同点の右越え5号ソロを放った。
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誰よりも仲間思いの男
同級生の絆が生んだ一発でもあった。1点リードの九回に登板した同じ1996年度生まれのザバラが逆転を許した直後だった。
「ザバラが頑張って投げていて、打たれてしまったので、なんとか。同級生なので。先頭なのでホームラン打てれば最高ですけど、長打で出塁できれば、まずは追い付けるかなと思った」
九回に同点弾を放った今川
これぞ96年度生まれの底力!
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今川ら96年度生まれの選手は、今月21日にマルティネスが出場選手登録を抹消され、全員が2軍調整中と苦しんでいる。自身の本塁打で同点に追い付くと、同い年の仲間たちが必死につなぎ、細川のサヨナラ打を呼び込んだ。
「結果的に同級生。(無死一塁から清水)優心がバントでつないで、(続く上川畑)大悟が進塁打。(細川)凌平もいつも毎日、一緒に夜、練習していますし、一緒に報われたい気持ちがあるのでうれしかったですね」と笑顔がはじけた。
プロ5年目の28歳 忘れない感謝の気持ち
プロ5年目の今季は開幕1軍入りも、定着できず。5月中旬から、2軍暮らしが続いている。出場機会が限られる中、首脳陣への感謝も忘れない。
「1カードに1回、稲葉監督にスタメンで使っていただける。1カードの1試合にいかに集中して臨むか。スタメンじゃない時も代打の1番手で呼んでいただける。そういうところは監督はじめ、コーチの皆さんが気にかけてくれているので、首脳陣の皆さんの期待に応えたいです」

8月に入って本領発揮
今月2日の2軍西武戦で〝今季1号〟となる2ランをマーク。ようやく飛び出した一発を皮切りに、今月は2軍で10試合に出場して5本塁打と量産体制に入っている。
「月間イースタン・リーグ(MVP)狙っているので。アプローチを変えたのと、新しくトレーニングに行き始めて、いい体の使い方ができていると自分でも思っています」と表情は明るい。
新たに取り入れたトレーニング
シーズン後半戦に突入した7月下旬、「もっと進化したい」と新たな試みを始めた。SNSなどで調べて興味を持っていた「コイリングコアトレーニング」を取り入れている施設に通うようになった。
「自分が出力を出したいタイミングが今まで遅れているなと。ここでグッと力を入れたいところが、0.何秒遅れるだけでバッティングが全然、変わってくる」

ブレない姿勢 「うまくなりたいその一心」
何事もまずはチャレンジする。「好きな野球をやらせてもらっているので。うまくなりたいその一心ですね。それ以外は何もいらない。人との出会いがすごくいいきっかけになる。新しい刺激で一気にパフォーマンスがグンって上がる。今までの野球人生でずっとそういうことがあったので、うまくなる気がするなって思って。それで一気にホームラン5本出たので、それが1軍でできれば。1軍でできないと、なんの意味もないので」
やれることに全力を尽くし、1軍に呼ばれる日を待つ。
