【一問一答】柴田獅子 プロ初ホールド 「さすがに緊張はします」 マウンドで笑顔だったワケ
プロ初ホールドをマークした柴田=撮影・小田岳史
■パ・リーグ21回戦 ソフトバンク3-8日本ハム(8月23日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムのドラフト1位・柴田獅子投手(19)が3点リードの六回からマウンドへ。負けられない天王山第2戦で、2回⅔を投げて1失点とプロ初ホールドを挙げた。今後は、24日に出場選手登録を外れ、1軍に帯同しながら調整する。試合後の一問一答は以下の通り。
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―最後、八回は投げ切りたかった
「(その気持ちは)もちろん、あります」
―実績のある打者が並んでいたが、抑えてやろうと
「もちろんありましたけど、逆にあれで良かったのかなって思います。本当にレベルが桁違いの一流の選手たちだったので、すごいなと思いました」
―レベルの違いを感じたところは
「僕がバッターをしているので、捉え方とか、ピッチャーの球を見て、どういう反応されてるんかな?と思ってたら、バットが軽そうというか、動きがめちゃくちゃ軽そうに見えて、投げる球がなくなるんですよ。だから、そこをすごく感じました。バッターとして見てて。ピッチャーで投げながら、どういう反応すんのかなって。違いましたね」

―八回2死一塁から、山川に安打を許したのは
「フォークです」
―対応力を感じたか
「僕もちょっと抜けちゃったんですけど、それでもあれをヒットゾーンに持っていかれたので、本当にそういうレベルの高さを感じました」
―球界屈指の好打者・近藤との対決もあった
「自分の真っすぐを試したかったんですけど、本当にファウルを取るつもりで投げていて、あれを(八回に)センター前にはじき返されて。ファウル取れるかなと思ったんですけど、やっぱ無理だと思いました」
2回⅔を投げて1失点と好投した柴田=撮影・宮永春希
―新庄監督が昨年のドラフト会議で、ソフトバンク・小久保監督とくじを引き合った因縁も踏まえた登板と話していた
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「なんとなくは分かっていたんですけど、本当にそこでホークス戦っていう。ちょっとあるかなと思いながらやっていたんで、僕も本気で抑えるっていうことをやっていたので、それで良かったかなと思います」
―マウンドで笑顔を見せていたように見えたが、首位との3連戦でも気持ちは変わらないか
「変わらないですけど、打たれて逆に笑えるようになりましたね。打たれて、これ打ってくるんだっていう(笑)。笑けてくるじゃないですか。あれ通用しないんだ。通用っていうか、投げる場所とかも、もちろんあるんですけど、逆にそこを考えないといけないなっていう。球の威力があっても、そのバッターが一番打ちやすいところに投げたら打たれるんで」

―プロ初登板となった7月26日のロッテ戦とはまた違う感覚
「全然、違いますね。なんか全てをはじき返される。ロッテ戦はファウルが多かったので、そこはガンガン押せていけたんですけど、そこは何年もあれだけやっていたら違うなと。違うよって言われました。上原さんにも言われましたし、いろんな人に言われました」
―その中でも楽しいか
「楽しいですよ。本当にファンの人もいますし。ピッチャーとしてもできますし、バッターとしての感覚も吸収できるので、投げながら勉強はしてたんですよ。どんな反応してくるのかなっていう。すごいえげつなかったんで、僕もああいうバッティングしたいなと思いました」
―今の段階で磨きたいところ
「制球力じゃないですか。制球力とフォークでいえば、落ち幅とか、そういうのを増やせたらなと思いますけど、正直、分かんないです。その時、その時によるんで、ピッチャーに関しては実力。球速を上げながら、落ち幅も出したら、曲がり球も効くので。本当に全部、今のところ並ぐらいなんで。一つ武器になるような変化球もあれば、またいいなと思いますし、調整とかも、そこはこれからまた考えないとなと思います」
―マウンドを降りる時に新庄監督から、かけられた言葉は
「『よく頑張った』って言われて、悔しかったですね。あと1人っていうところで。でも、打たれて良かったかなと思います」
八回2死満塁、新庄監督(左)とハイタッチを交わし、降板する柴田(左から3人目)
―3点リードでマウンドに上がる心境は
「そこはもう1点も取られないっていうのは、もともと思っていたので、0―0だったとしてもやりきる気持ち。そこで気を抜いちゃうと結局は打たれるんで。そこだけ気の緩みはないように、もう0―0の感じでいきました」
―緊張よりも楽しさが上回った
「いや、さすがに緊張はしますよ、今回は。中継ぎというか、別のつくり方なので、そこの緊張ですね。そこでミスしたらいけない。よくできたかなと思います、今回は」
―今季最多3万6074人の観客だった
「前回登板も最多って言ってて、今回も最多で当たりって感じです(笑)」
―うれしいか
「うれしいですよ、それはもちろん」

―最後、死球を当てた中村に謝罪していた
「謝らないと済まないですね。そのまま帰ったらダメです。当てて代わるかなと思ったので、そこは時間があったので謝りに行きました」
―最速154キロをマーク。まだ出そうか
「出すつもりで投げてないんで。抑えるつもりで投げていて、そういう時が一番、出るなと思いました」
―きょうは8月23日。1年前の8月下旬は何をしていた
「家でゴロゴロじゃないですかね。夏、負けて、まだ夏休みなんで。侍ジャパンに選ばれるかな? っていう希望を持ちながら過ごしてました」
―遊んでいたわけでも
「高校時代は長い期間、休む時間がなかったんで、逆に遊んではないですけど、本当にゴロゴロっていった言葉が一番、合ってるのかなと思います」
―1年前とは全然、違う
「違いますね、もちろん」
ヒーローインタビュー後、ガッツポーズを見せる(左から)柴田、レイエス、福島