谷内亮太内野守備走塁コーチ 攻守交代時の〝ルーティン〟に込められた意味とは
一塁コーチャーを務めている谷内コーチのルーティンとは?
攻撃終了時に一塁ベース付近を整備
一塁コーチャーを務める日本ハムの谷内亮太内野守備走塁コーチ(34)には、攻守交代時の〝ルーティン〟がある。日本ハムの攻撃が終わると、毎回一塁ベース付近の土をならしてからベンチへ戻っている。
8月16日の楽天戦、攻守交代の際に一塁ベース付近の土をならす谷内コーチ
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毎イニング、足で土をきれいに整える。楽天モバイルパークで行われた8月16、17日の楽天戦は、2試合連続2桁安打で勝利。走者が多く出たこともあり、時間をかけてデコボコになった箇所を平らにしていた。
「現役時代の癖ですね。僕は整備できるところは、整備していた。手でやってたりしていましたね。ワンプレーで仕事をしていたし。ミスのリスクがあるところは少しでも減らしたい」
現役時代は失うものしかなかった…
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谷内コーチはヤクルト、日本ハムで11年間プレー。終盤の守備固めとして出場することが多かった。「僕が守備に行く時なんて失うものしかない(笑)。守備固めって聞こえはいいですけど、結局100%の仕事をしないといけないですから。減らせるリスクは絶対、減らしたい。土のグラウンドに行ったら、整備するのは当たり前です」。
8月16日の楽天戦の試合中にメモをとる谷内コーチ
極力プレーに集中してもらうために
2023年限りで引退し、指導者に転身。一塁ベースコーチを任されるようになってからも、その習慣は自然と続いている。「ファーストの選手は(ボール回しで)球出しをしないといけないからそんな時間がないじゃないですか。自分のプレーに集中してもらうために、可能な限りはリスクを減らしたい。1軍で成功体験を積むことが一番ですし、野球選手のキャリアの形成につながる。成功してほしいなっていう一心です」。試合で最高のパフォーマンスを発揮してほしいと切に願う。
8月15日の楽天戦の試合前、選手たちと話し込む谷内コーチ(中央)
選手と会話する場としても活用
谷内コーチの気遣いに、一塁を守る選手たちは感謝の言葉を伝えてくれる。「ファーストに入る人は全員、言ってくれますよ。ジェイ(野村)もそうだし、(清宮)幸太郎も郡司も言うし。整備している間は、ちょっとした会話もできる。守備の確認したり、バッティングはこうだねとか。いい感じだから次、頑張れよと、そういう話もできるのでちょうどいいです」と、コミュニケーションの場にもなっているという。
「選手には成功してほしい。本当にそれだけです」。イニング間の〝ルーティン〟には、谷内コーチのそんな思いが秘められている。
8月16日の楽天戦、一塁ベース付近の土をならしながら清宮幸(右)に声を掛ける谷内コーチ
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