ファイターズ
《ハム番24時》8月16日

ひそかに抱いた野望はかなわなかった。夏の甲子園が熱い。OBたちもプライドを懸けて母校を応援する。主なところで、新庄監督の西日本短大付、万波の横浜、山崎の日大三、郡司の仙台育英が勝ち残っている。優勝経験のある強豪がしのぎを削る中、金村の岡山学芸館も2回戦を突破し、3回戦を迎えた。
甲子園出場が決まると、金村は野球部に練習で着られるTシャツをプレゼントした。部員たちから「ありがとうございます、甲子園、頑張ります!」と、お礼の動画が届いたという。8強入りを懸けた戦いを前に「2回戦は失点ゼロに抑えていたので、いい戦いはできていると思う。勝ち進んで、(ほかの選手の母校と)対戦できたらうれしい」と期待を込めていた。
チーム内でも母校対決は盛り上がる。誰をライバル視するか聞いたら「(山崎)さちさんですかね。ああ見えて、日大三高愛がかなりあるので。もし勝てたら、ドヤれると思います(笑)。うちに負けましたね、みたいな感じでさちさんにめっちゃ言ってみたいです」と楽しそうに想像を膨らませていた。
山崎は、慕っている先輩の一人で、助言をもらうこともある。ただ、普段はあまり隙がないタイプ。金村が優位に立つ機会はなかなかなく、悔しがる姿を見てみたかったのだろう。しかしこの日、岡山学芸館は3回戦で敗退。マウントを取るチャンスが遠のき、心なしか、表情が悲しそうだった。