中島卓也 久しぶりスタメン出場で存在感示した 優勝経験者が見据えるところは
四回1死一塁、左前打を放って出塁する中島=撮影・小田岳史
■パ・リーグ16回戦 ロッテ4-9日本ハム(8月14日、エスコンフィールド北海道)
走攻守で存在感を示すベテランの技
やはり、チームに不可欠な存在だ―。日本ハムの中島卓也内野手(34)が6月27日西武戦(ベルーナ)以来の先発出場を果たし、走攻守で存在感を示した。四回に左前打、五回は右前打を放ち、マルチ安打をマーク。その五回には二盗も決めて、衰えない脚力を見せると、七回の守備でも持ち前の堅実なプレーを披露した。2死一、二塁から左翼線への二塁打で、一走のロッテ・山本は一気に生還を狙ったが、左翼・松本剛からの返球を受けた中島は本塁へとストライク送球。見事な中継プレーを完成させて、この回の反撃を1点で断ち切った。
五回2死一塁、中島が二盗を決める=撮影・井上浩明
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1球に対する高い集中力
「もうスタメンで出るからにはやるしかない。守備からしっかりゲームには入れたので、良かったかなと思います」。今季はまだ20打席と少ないが、打率は.500、出塁率は.684という高い数字を残す。「1打席1打席が勝負だと思っているので、集中して相手のピッチャーと良い勝負ができているのかな」。1打席、1球に対する高い集中力が結果に反映されている。
過去に最大11・5ゲーム差を逆転 「やっぱり直接対決で…」
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残り38試合で、首位・ソフトバンクとのゲーム差は「3」。簡単な数字ではないが、中島は2016年の最大11・5ゲーム差をひっくり返した経験を持つ。当時の優勝の味を知る選手も少なくなってきているが、中島は主力として逆転優勝に大きく貢献した。夏場の激しいデッドヒートを制した経験者の存在は、チームにとっても大きい。ここからは1プレー、1プレーの重要度は増してくる。
ここからの戦いについて、中島はキッパリと言った。「やっぱり直接対決で負けないことが一番」。敵地での前カードは3連敗を喫してしまったが、まだ直接対決は6試合を残している。「そこで勝てば大丈夫だと思う。次はエスコン。そこでしっかり良い勝負ができれば」。
五回2死、中島が右前打を放つ
厳しい場面での出場を想定
そして、マルチプレーヤーとしてチームの勝利に貢献する。「どういう形で出るっていうのは分からない。出たときには結構きついところ、厳しいところで出ると思うので、そこでしっかり自分のプレーができるように、準備して、冷静に集中してやっていきたい」。まさにこの日の試合で示した形だ。「チームも勝ったので良かったですね。それが一番」。頼れるベテランがいると、厳しい場面でもチームの土台が揺らぐことはない。
五回2死、右前打を放った中島(左)
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