札幌日大高 最速148キロ右腕の窪田洋祐は七回途中1失点 F栗山CBOが見た可能性【南北海道大会】
今大会初の先発マウンドに上った札幌日大高・窪田は七回途中1失点と好投した=撮影・十島功
■全国高校野球選手権南北海道大会第2日(7月11日、札幌円山)
▽1回戦 札幌日大高3-1北海道栄
今大会初の先発マウンド
プロの目にも示した高い潜在能力―。札幌日大高のプロ注目右腕・窪田洋祐投手(3年)が登場。今大会初の先発マウンドに上がった。一回は遊ゴロ、中飛、三ゴロの3者凡退投球。その後は走者を背負いながらも併殺打を3つ奪うなど、バランスの良い投球で六回まで無失点。大会初戦の登板でも落ち着いた面持ちで、安定した投球を続けた。
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しかし、七回に連打で無死一、三塁とピンチを招いたところで、マウンドを2番手・島田柊聖(しゅうと)投手(3年)に譲った。当然、完投するつもりだっただけに、窪田は無念さを口にした。「僕は最後まで行きたいと思っていました。(ピンチを招いたのは)自分の失投だったので、そこは悔しいです」。

打撃では無安打も足で魅せる
そして、野手としての評価も高い窪田だが、この日は4打数無安打。「考え方と相手ピッチャーの対応に、うまくいかなかった」。ただ、相手失策で出塁した四回には盗塁をマークし、5番・淺井直人内野手(3年)が左前打を放つと、二塁からバネの効いた走りを見せ、悠々とホームに滑り込んだ。
栗山CBO「打つ方も投げる方も…。こういう大事な試合の時に…」
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そんな高い身体能力を誇る最速148キロ右腕に、地元球団の日本ハムは、栗山英樹CBO(チーフ・ベースボール・オフィサー、64)や木田優夫GM代行(56)などの球団幹部含む6人体制で熱視線を送った。負けたら終わりの一発勝負。このタイミングで栗山CBOは視察に訪れた。「素材感として、打つ方も投げる方もすごく良い選手だというのはもう分かっている。こういう大事な試合の時に、どういう感じで自分をコントロールしながら野球をやるのかを見てみたかったので、球場に来させてもらった。良いものを見させてもらった」。
札幌日大高・窪田の視察に訪れた日本ハムの栗山CBO(右)
投打に偏らない窪田の潜在能力
大谷翔平投手(31、ドジャース)を筆頭に、スケールの大きな選手を数多く見てきた栗山CBO。投打両面で魅力あふれる窪田のプレー姿はどう映ったのか。
「普通はどっちかに寄るんだよ、ピッチャーとバッターだと。感覚的には『こっちの子だよね』とかって。(大谷)翔平でもそうだし、柴田でもそうなんだけど。ただ、窪田くんはどっちもどっちな感じがする。だから、丁寧に見てあげたい。きょうもホームに帰ってくる時のスライディングの仕方とかを見ていると、いろんな感覚を持っているなという感じはするので、楽しみな選手。こういう試合って四球とかで勝敗が決すると思えば、変化球でもストライクを取らないといけない時に、体をうまく合わせていくとか、そこに持っていく感覚はある。体の強さとか柔らかさとか能力が高くないとそれはできない。そういうことは全部表現されている」。

まずはベストな状態までもっていく
そんな大きな可能性を秘めている窪田にとって、集大成となる最後の夏。激戦のトーナメントを勝ち抜くため、さらに状態を引き上げていく。窪田は「ベストな状態には持ってこられてないので、バッティングもピッチングも早く合わせて、チームの力になれるようにやっていきたい。自分の中でまだやれるなというのはあるので、しっかり詰めていきたい」。ありったけの力を注ぎ込み、夏の連覇を盤石にする。
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