高校野球
札幌日大高が5年連続突破 復活した148キロ右腕・窪田洋祐が負傷中に得たもの【南大会札幌】

■全国高校野球選手権南北海道大会札幌支部予選(6月29日、札幌・モエレ沼公園ほか)
▽Gブロック代表決定戦 札幌日大高10-0札幌白石
初球から鬱憤晴らす145キロ「楽しいですね」
見事に復活を印象づけた。札幌日大高の148キロ右腕・窪田洋祐投手(3年)が今大会初の先発マウンドに上がった。春季全道大会以来となる登板の初球。鬱憤を晴らすかのように、この日最速の145キロをたたき出した。「楽しいですね」。制限なく野球をやれる喜びをかみしめた。
というのも、春季大会は春先に痛めた左手首の影響で打席に立つことはなく、投げたイニングもわずか2回⅔だった。ようやく、けがも癒えたことで投打にわたってチームに貢献できる。まさに、この日は左翼線への適時打を放つなど、3番に座った打撃でも存在感を示し、チームは5年連続18度目の支部予選突破を果たした。

一方の投球は5回1安打無失点。けがの影響や公式戦のイニング数から考えると、十分な結果に見えるが、窪田は「あまり良くはなかった。基本全部(球が)抜けていた」。森本琢朗監督(44)も、真のエースへの変貌を期待する。「ここから伸びてくる要素がある。ピッチャーとして中心を任せられるような、そんな覚醒をしてほしい」。ただ、窪田が万全で戻ってきたことで、高坂大輔投手(3年)、島田柊聖(しゅうと)投手(3年)との3本柱で南大会に臨むことができる。連覇への道筋がくっきりと浮かび上がってきた。