木戸柊摩 先輩の背中に学んだ走る、戦うの重要性「竜也くんには日々、いろいろ教えてもらっている」
リーグ戦初ゴールを狙うMF木戸(左)。長谷川の姿に学んだ強烈なプレスも武器になりつつある=撮影・宮西雄太郎
■7月10日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は10日、札幌市内で第23節・磐田戦(12日、ヤマハ)へ向けて全体練習を行った。前節の山口戦に先発したMF木戸柊摩(22)は「前回はシュート1本だけだったので、もっと打つ場面を増やしたい。ボックスの近くになったら常に狙う意識を持って、そろそろ取りたい」とリーグ戦初ゴールを追い求める。
リーグ戦は長い時間出ることが大事
夏の暑さをものともせず、ピッチ上を駆け回った。山口戦でリーグ戦自己最長となる73分間プレーした木戸は「自分は走れる方。多少の疲労はあったけど、まだまだやれたかな。リーグ戦は長い時間出る事が大事。その中でも強度を落とさないようにしたい」と元気いっぱい。この日の全体トレーニング終了後もフィールドに残り、黙々とキックを繰り返した。

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若くエネルギッシュな体は、無尽蔵のスタミナを秘めている。バカヨコと2トップを組んだ山口戦では、最前列から強烈なプレスを仕掛けることで相手DF陣にプレッシャーを与え続けた。
希有な攻撃センスを持つが、守備への意識も高く「前線から明確にスイッチを入れないと全体の守備が難しくなる。大学時代から取り組んできたけど、札幌に来て意識は、より高まった。守備のベースを上げないと試合に出られないと実感しているし、プロに入ってレベルアップしていると思う」と成長を口にする。
藤枝戦のプレーに感銘「FWがあれぐらい走れば…」
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泥くさくボールを追う先輩の姿に大きな感銘を受けた。木戸に影響を与えたのは、藤枝戦で見た長谷川のプレーだ。「竜也くんが藤枝戦で見せてくれた守備強度、走る戦うの基準がこのチームには必要。FWがあれぐらい走ればチーム全体の士気も上がる。僕もいっぱい走ってチャンスをつくることを意識しました。竜也くんには日々、いろいろ教えてもらっているし、プレーでも見せてくれる。僕も負けずに頑張りたい」。川崎時代に4度のJ1制覇を経験した男を手本に、プロ意識を高めている。

ベンチで見ていた大敗の悔しさ忘れない「借り返したい」
次節の相手は8位・磐田。4失点で敗れた前回対戦をベンチで見届けていた木戸は、大敗の悔しさを忘れていない。「自分が出てない状況で、ああいう負け方をした。出られなかったことが悔しいし、チームもボロボロにやられたので磐田に借りを返したい。シーズンダブルは避けたいので、3連勝の良い流れに乗って勝ちたいと思います」と必勝を誓う。
大学時代を酷暑の大阪で過ごした背番号31は、道産子といえど暑さに強い。「あっち(本州)はずっと暑いので、動いているのもしんどかった。午前11時からの試合も多くて、なんで倒れなかったのか不思議なぐらい(笑)。精神力は鍛えられています。アウェーは暑いけど今回はナイター。相手も条件は一緒なので言い訳せずに頑張ります」。タフネスな大卒ルーキーが、圧倒的な運動量で札幌を牽引する。
