木戸柊摩 2戦連続ゴールへ闘志「天皇杯だけでなくリーグ戦でも結果を」
18日の天皇杯・大分戦でプロ初ゴールを決めたMF木戸。勢いそのままにリーグ戦初得点を狙う=撮影・宮西雄太郎
■6月20日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
プロ初弾を決めた道産子ルーキー
赤黒の若き才能が、苦しむチームの起爆剤になる。北海道コンサドーレ札幌のMF木戸柊摩(22)が20日、札幌市内で翌日に控える第20節・藤枝戦(午後7時、静岡・藤枝総合運動公園サッカー場)へ向けて調整した。18日に行われた天皇杯・大分戦ではプロ初ゴールをマーク。勢いづく大卒ルーキーは「1本決められたことは自信になる。これをリーグの後半戦につなげたい」と意気込んだ。
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敗戦の中に、確かな光を見た。PK戦の末に2回戦敗退となった天皇杯・大分戦で、背番号31が大きな存在感を示した。ゴール中央やや左。約30メートルの位置から先制のミドルシュートを沈めた木戸は、振り抜いた右足に残る感覚を言葉に変換した。
18日の天皇杯・大分戦でプロ初得点となる先制ゴールを決めるMF木戸(右)
「自分の中でも正直、過去イチのゴールだと思います。(同じ位置から)大学時代も何本か決めているけど、今回のゴールは自分の中で良い感触があった。映像を見返したら、思っていたよりも遠かった。打った瞬間に良い感触はあったけど、あのコース(ゴール左上)にうまく入るとは思わなかったです」
点を取ることで自らの価値を高める
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攻撃の違いを生み出せる男は、2月の新加入会見から数字へのこだわりを口にしてきた。シーズン開幕後も「目に見える結果、得点やアシストを積み重ねたい」と同じフレーズを繰り返し、自らにプレッシャーをかけ続けた。
キャリアや年齢を言い訳にしないルーキーは「リーグ戦は中盤や前線、前の攻撃的な選手として使われることが多い。攻撃の選手として得点にフォーカスしないと。どんどん点を取ることで自分の価値を高めることができる。天皇杯だけでなくリーグ戦でも結果を残せるように頑張ります」とレギュラー奪取へ、与えられた役割を全うするつもりだ。

2つのカップ戦に敗れた札幌は、肝心のリーグ戦で躍進が求められる。岩政監督は大型連勝の必要性を説き、その思いは選手たちにも十分に伝わっている。木戸は「ルヴァン杯も天皇杯も自分が出場して落としてしまって、悔しい気持ちでいっぱい。でもリーグ戦は残っている。自分たちは今、なかなか連勝ができてない。昇格するためにも、まずはあしたの藤枝戦に絶対勝って、そこから連勝を積み重ねたい」と後半戦の巻き返しを誓った。
喜びの瞬間は、何度あってもいい。プロ初ゴールを決めた後には、恩師や友人たちから数々のメッセージが届いたという。「大学の監督と電話で話をして、両親も友達も祝ってくれました。いろいろな人に『おめでとう』と言われて、素直にうれしかった」。クラブの近未来を担う男は、周囲の喜びを力に変えてリーグ戦初ゴールを狙う。

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