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2025/07/10 17:00 NEW

【連載コラム】マシンガンズ西堀のそぞろ歩き特別編 Z世代の道産子コンビ・偽ビートルズと対談

都内某所で対談したマシンガンズの西堀(中央)と偽ビートルズの柿澤(左)と佐藤=撮影・十島功

世代超えたお笑いトーク対談が実現

 今回の「マシンガンズ西堀のそぞろ歩き」は特別編です。道産子芸人のニューカマー・偽ビートルズをゲストに迎え、都内某所での対談が実現しました。偽ビートルズは札幌市出身の柿澤琉寿と佐藤里駈哉が2022年に結成したお笑いコンビで、23年に行われた高校生ナンバーワン漫才師を決める「ハイスクールマンザイ」で優勝。「M-1グランプリ」ではアマチュアながら2年連続で3回戦に進出するなど結果を残し、今春からは東京の大学お笑いで活躍しています。今回の対談は、同じ高校出身でもある西堀が後輩の進路相談に乗るなど大いに盛り上がり、今月29日に行われるマシンガンズ主催のお笑いライブ「令和漫才米騒動」へ突然の出演オファーも飛び出しました。THE SECOND準V芸人と将来を期待される超若手芸人の世代を超えたトーク対談をお楽しみください。

【芸人インタビュー】偽ビートルズ 新たな舞台は大学お笑い


はじめましての先輩後輩

西堀「偽ビートルズのお二人、今日はよろしくね」

柿澤「よろしくお願いします! 偽ビートルズの柿澤琉寿(るうす)です」

佐藤「自分は佐藤里駈哉(りくや)と申します」

西堀「どっちが狩南(かりなん、石狩南高)出身なの?」

柿澤「僕が狩南です。このような形で会えてうれしいです!」

西堀「同じ高校の人と会うなんて、すごいな。今何歳?」

柿澤「19になる歳です」

西堀「俺、8期とかなの。あれから何年経ってんだ? すごい、すごい。今、大学でこっち?」

柿澤「僕は駒澤大学で」

佐藤「自分が埼玉大学です」

西堀「一緒にお笑いやろうと思って東京に出てきたの?」

柿澤&佐藤「そうです」

西堀「すごいな。進学はしようと思ったんだ?」

柿澤「ギリギリまで悩んで。それこそ、ハイスクールマンザイっていう大会の優勝特典が、NSC(吉本総合芸能学院)無料みたいなやつだったので、NSCに行くか、大学お笑いかっていうので、ギリギリまで悩んで大学に行こうと」

西堀「NSCに入ることもできたの?」

佐藤「でも期限とかなくて、いつでも入れるので」

柿澤「あの時に優勝しましたって言ったら、いつでも無料で入れる、みたいな」

西堀「じゃあ、大学卒業までに手応えあったらって感じ?」

柿澤「そうですね」

佐藤「高校生のうちに大学お笑いの方と関わる機会をいただいて、そっちの道もいいだろっていう」

西堀「すごいな、狩南から大学行くんだな」

柿澤「そりゃ行きますよ(笑)」

西堀「昔より頭は良くなったんだ?」

柿澤「そうですね、平均よりちょっと上ぐらいです」

西堀「当時はもっと下だったけどな~(笑)。佐藤くんは高校どこなの?」

佐藤「新川高校です」

西堀「ちょっと頭良いな」

吉本じゃないの?

西堀「大学お笑いをやって、様子を見る感じ?」

柿澤「この大学4年間のうちに、どこかの事務所からお声掛けいただけたらいいな、みたいな」

西堀「吉本じゃないの? 第1志望」

柿澤「最初は吉本さんで考えていたんですけど、吉本さん以外の、ヤーレンズさんとかトム・ブラウンさんとか、北海道にわざわざ来てもらって、いろんな人と一緒になる機会があって、吉本さん以外の選択肢もあるなという気持ちがだんだん出てきました」

西堀「そうか~。あいつらケイダッシュだもんな。吉本の方がいいんじゃない?」

柿澤「やっぱりそうなんですか?」

西堀「会社が大きいからさ。就職で言うと、大手に入るか、これから伸びるかもしれない中小企業に入るかのどっちかだよな~」

佐藤「太田プロさんはどうですか?」

西堀「太田プロも中小だよ。だって世の中の半分は吉本だから。あとの半分が全事務所だから」

柿澤「太田プロさんもお声掛けいただけたらうれしいです」

西堀「でも、ずっと漫才やっていくんだったら、やっぱり吉本かな~。劇場も多いしさ。誰か言ってたよ。『ヨーイドンでスタートしたら、吉本か吉本じゃないかで5倍違う』って、伸びていくスピードが」

柿澤「ええ!?  そんな違うんですか? 5倍以上ですか?」

西堀「だって場数が違うだろ。非吉本の芸人って一番回数やる芸人で月30本だよ。毎日やっても。吉本は月100本とかやるから。力は変わってくるんじゃない?  学校は楽しいの?」

佐藤「すごく楽しいです」

西堀「いいな~、学校も。何かお笑いサークル入ってるの?」

柿澤「はい。それぞれ駒澤大と埼玉大に各々あるので、その大学のサークルと、早稲田大学のLUDOっていう、ハナコの岡部さんや友田オレさんも入ってたサークルにも入って、3つです」

西堀「それ自体で結構ライブはやるんだ」

佐藤「そうですね」

西堀「大学出て、お笑いやる人って、こなれている人多いもんね。ある程度やっていて入ってくるから。俺らの時は何もやらなくて入ってきたから、すごいレベルだったもん。ネタ見せが初めてに近いから。初めて作って、誰にも見せないままネタ見せに行ってたから、みんなとんでもなかったよ。10組に1組はネタが飛んでた。今でも覚えてるわ。舞台に出ていって、3分間黙ってるやつとかいた。単純に飛んで」

柿澤「え~!」

西堀「当時の大学お笑いだったら、WAGEとか。今のかもめんたるがメンバーで、WAGEっていう5人グループが早稲田のお笑いサークルだったりね。大学お笑いは当時もいたけど、ちょっとかっこ悪いことだったのよ」

佐藤「大学に行ってまでっていう」

西堀「大学に行くのは全然いいんだけど、当時は大学のお笑いサークルなんて、という空気感でさ。我々はダウンタウンイズムで育ったから、周りと親しくしなかったり、尖ってたから、『そんな大学で緩いことやるやつなんかいないよ』みたいな空気があった。今は大学お笑いの卒業生が結果を出しているからメジャーになってきたけど、当時は全然なかったよ」

柿澤「そうですよね。僕もそういうイメージはなかったです。高卒で、中卒でもいいぐらいな、そんなイメージでした」

これからは正解の分からない世界 「情熱があるかだよ」

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