進藤勇也 暑さ対策は「気持ち」 1軍再昇格へ振り込み徹底「数をやるしかない」
猛暑の鎌ケ谷で、バットを振り込む日々を過ごしている進藤=撮影・近藤裕介
■イースタン・リーグ5回戦 ロッテ11-7日本ハム(7月8日、鎌ケ谷スタジアム)
「5番・捕手」でスタメン出場し先制打
日本ハムの進藤勇也捕手(23)が「5番・捕手」で先発し、先制打を放つなど奮闘した。
1軍再昇格を狙う大卒2年目のホープは今、猛暑の鎌ケ谷で、納得いくまでバットを振り込む日々を過ごしている。
今季1軍でプロ初安打も18打数1安打
チャンスを生かしきることができなかった。今季は5月15日に1軍昇格を果たし、22打席に立ったが、結果は18打数1安打。6月12日のヤクルト戦でプロ初安打をマークしたものの、翌13日に登録を抹消された。
悔しさは、練習にぶつけた。2軍に戻ってからは、「自分でいろんなことがまだまだ足りないと思っているので、しっかり振り込んで、練習は納得するまでやっています。僕は、数はしっかり振り込まないといけないと思っているので、とにかく振る。そこはしっかりやっていきたいです」と基本に立ち返った。
6月12日のヤクルト戦でプロ初安打をマークした進藤
稲葉2軍監督が… 金子投手コーチが…
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試合後に練習を行っていると、多くの先輩たちがサポートしてくれた。稲葉2軍監督からは的確なアドバイスを受け、金子2軍投手コーチに打撃投手を務めてもらうこともあった。
「稲葉さんは、こうしろ、こうしろ、という感じではなくて、自分のやろうとしていることができているか、今どうなっているか、客観的に見ていただいています。金子さんに投げていただいたことはありがたいことですし、気になったことがあったら僕の方から聞きに行って、コミュニケーションを取ってもらっています」と両者に感謝した。
頼れる選手会長からもアドバイス
チームメートの松本剛からも成長のヒントをもらっている。
「剛さんはよく、いろんなアプローチの仕方を教えてくださいます」。ただ、聞くだけでうまくなれるほど甘くないことも理解している。「それをしっかり、自分でかみ砕いてやらないといけない。かみ砕きながら、数をこなすこともやらないといけない」と力を込めた。

暇があればバットを振る日々
気温35℃の鎌ケ谷。室内練習場はまるで蒸し風呂のようだが、進藤は意に介さずバットを振る。
「あんまりきついと思わない。そこは自分のやる気次第。誰だって、やる気があれば数は振れる。きついからやめるという考えはない。自分がやらないといけないと思ったらやる。毎日、納得いくまでやりたい。数を決めてというよりかは、納得するまで。しっかり数をこなさないと体が覚えないので。それは普通ですし、苦ではないです」
心頭滅却すれば火もまた涼し
熱中症やけがのリスクもあるが、対策は「気持ちです」と言い切る。
「ちょっとでもけがしそうだなとか思ったら、けがしますし、熱っぽいなと思ったら熱が出る。そこは気持ちです」
周囲の期待を力に変えて
自分に妥協を許さないのは、応援してくれている人がたくさんいることを自覚しているからだ。
「自分のためだけとは思っていない。いろんな方に支えていただいて、こういう良い環境で野球をやらせていただいている。これまで野球を続けていられるのも、僕一人の力ではなくて、いろんな方の支えとか思いがあったから。そういう方の気持ちをくみ取れば、手を抜くことはできないです」。期待に応えたい―。その一心で、進藤はきょうもバットを振る。
