夏の甲子園ロード最後の〝名寄支部代表〟士別翔雲は開幕試合で釧路江南と対戦【北大会抽選】
北大会の組み合わせ抽選に臨む士別翔雲の大橋=撮影・西川薫
■全国高校野球選手権北北海道大会抽選会(7月3日、旭川スタルヒン)
支部予選が今夏限りで廃止
全国高校野球選手権北北海道大会の組み合わせ抽選会が1、2回戦の会場となる旭川スタルヒン球場で行われ、出場16校の対戦相手が決まった。全国49都道府県で北海道だけが唯一残っていた2段階方式の〝支部予選〟が今夏限りで廃止。最後の名寄支部代表として悲願の甲子園出場を狙う士別翔雲は、12日の開幕試合で釧路江南と対戦する。
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日本最北の聖地出場へ地域の思いも
今春の全道大会で渾身のガッツポーズを繰り出す士別翔雲の大橋
1933年から始まった支部予選。来夏も名寄支部の名称は残るものの、北大会のトーナメントは一本化されるため支部を代表して戦うのは今夏限りだ。渡辺雄介監督(43)は統合前の士別OB。「悲願ですからね。自分も名寄支部で育ってきた人間なんで、その悲願、そこにかける思いは、皆さんの思いも十分わかっているので、やっぱり成し遂げたい」。日本最北の聖地出場へ、地域の思いも背負って大会に臨む。
2年前にエスコンで涙のんだエース 「悔しい思いを取り返したい」
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カギを握るのは、代表決定戦で自己最速を2キロ更新する145キロをマークした右腕・大橋広翔投手(3年)。指揮官は「最後はやっぱりエースの自覚というか、気迫というか、投げっぷりだと思っている。どんどん良くなっている」と期待を込める。
2023年夏の北大会準決勝、唯一の公立校としてエスコンに初めて足を踏み入れた士別翔運ナイン
2年ぶりに準決勝から舞台となるエスコンフィールド北海道には、大橋にとって苦い思い出がある。2007年の創部以降、3季通じて初の4強入りを果たしたのは、エスコン初開催となった1年夏のことだった。準決勝の旭川明成戦で1-2の七回から2番手として救援したが、旭川明成の小笠原凛太郎(3年)に2死一、二塁から左翼ポール直撃の〝エスコン1号〟を打たれて降板。チームも敗れた。
「まず一戦一戦を戦って、本当にあそこで悔しい思いしたので、その悔しい思いを取り返したい気持ちでいる。まずはここ(旭川スタルヒン)で二つ勝ちたい」。経験が浅かったあの頃とは違う。エースに成長した大橋が、開幕戦を制して上昇気流に乗る。
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