高校野球
2025/05/28 22:00

士別翔雲の最速143キロ右腕・大橋広翔が初の9回完封! この春は23回連続無失点【春季全道大会】

最後の打者を打ち取り、吠えながらガッツポーズを繰り出す士別翔雲の大橋広=撮影・西川薫

■春季全道高校野球(5月28日、札幌円山)
▽1回戦 士別翔雲2-0北海道栄

投手戦を制し7年ぶり春季全道白星

 〝ミスターゼロ〟が初の9回完封勝利! 士別翔雲が北海道栄との競り合いを制し、7年ぶりの春季全道白星を手にした。先発した最速143キロ右腕の大橋広翔投手(3年)が9回5安打9奪三振と、北海道栄打線をシャットアウト。名寄支部予選から23回連続無失点を記録している。八回に自らのセーフティースクイズで挙げた決勝点を守り切った。エースの力投に応えるかのように、味方も好守を連発し、大黒柱をもり立てた。初のベスト4入りを懸け、29日の準々決勝で白樺と対戦する。

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ピンチを切り抜け自ら決勝スクイズ

 119球目、最後の打者を遊ゴロに打ち取ると、大橋広は喜びを爆発させた。七回まで0-0で進んだ投手戦。北海道栄の先発・日野伸一郎投手(2年)との我慢比べに負けるわけにはいかなかった。七回に2四球と死球を与えて2死満塁のピンチを招いたが、次打者を左飛に仕留めると、流れは士別翔雲に傾いた。八回1死一、三塁で迎えたチャンスに打席に入ったのは大橋広。4球目にセーフティースクイズをきっちりと投手前に転がした。相手の判断ミスもあり、喉から手が出るほど欲しかった先制点を挙げた。

八回1死一、三塁、士別翔雲の大橋広(右)がスクイズを決め、先制点を挙げる=撮影・小葉松隆

 

味方の好守連発にも助けられた

 直後の守りでは無死一、三塁のピンチを招いたが、大塚叶夢(かなむ)捕手(3年)のけん制や右翼・牧寿也外野手(3年)の好返球があり、無失点でしのぐことができた。好守連発の味方に右腕も「本当に感謝してます」と頭を下げた。九回は危なげなく試合を締めくくった。

 冬場の走り込みなどで、課題のスタミナ面も克服に成功。その証拠に九回の117球目に140キロをマークし、不安を払拭した。初めての9回完封に「苦しい試合ではあったので、最後耐えることができて、ガッツポーズが全面に出ました」と喜んだ。渡邊雄介監督(43)も「めちゃくちゃ調子が良い感じではなかったけど、非常に丁寧に投げていた」と評価した。

大塚とのバッテリーで何度も確認 冬を越えて身に付けたもの

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