高校野球
2025/06/30 21:05 NEW

札幌旭丘が16年ぶり2度目の南大会進出 エースの門村亮汰が140球完投勝利【南大会札幌】

16年ぶりの南大会出場を決め、雄叫びを上げた札幌旭丘の門村投手=撮影・十島功

■全国高校野球選手権南北海道大会札幌支部予選(6月30日、札幌円山ほか)
▽Eブロック代表決定戦 札幌旭丘3-2札幌山の手


 

「クタクタです」

 9回140球。最後まで投げ抜いた札幌旭丘の背番号1・門村亮汰投手(3年)は「クタクタです」。そう口にしながら、勝利の余韻に浸っていた。朝から降っていた雨も上がり、日が照りつけた第2試合。蒸し暑さの増したマウンドだったが、チームを16年ぶり2度目の南北海道大会に導く投球を披露した。

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大量失点しても最後を託してくれた

 今大会はここまで2試合に先発しながらも、不甲斐ない投球が続いていた。1回戦の石狩南戦は5回⅓4失点(自責1)。準決勝の札幌西戦は2回⅓5失点。それでも監督は大一番のマウンドを託してくれた。その期待に燃えないわけがなかった。「自分が1人で投げ切るんだという決意を持って投げ切りました」。190センチ、92キロの恵まれた体格で最後までスタミナが切れることはなかった。

監督の予想に反して計算通りの一打

五回1死一、二塁、2点二塁打を放ち、塁上でガッツポーズする門村投手

 

 さらにバットでも自らを鼓舞した。0-0の五回1死一、二塁。門村は外のスライダーを強くはじき返すと、打球はそのまま右翼の頭上を越える2点二塁打となった。元々、意外性のある打撃が持ち味で、宮田敏夫監督(60)は「当たれば飛ぶんですけど、なかなかその確率は高くない。たまたま振ったところに来てくれたのかな。良かったですね」と目を丸くしていた。しかし、そんな指揮官の見立てとは反して、門村は「1打席目に外のスライダーで見逃し三振してしまって、次はその球を打ってやろうと思って、打席に入る前からライト方向に流すイメージを持っていて、それを実現できて良かったです」と、まさしく計算通りの一打だった。

中学時の元エースらと最後の対決 当時勝てなかった相手に…

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