原康介が2戦連続ゴール狙う 急成長の一因は「リスペクトしている」先輩の存在
前節の藤枝戦でゴールを決めたMF原(左)。後半戦のレギュラー獲得へ向けて、さらなるアピールを誓う=撮影・宮西雄太郎
■6月25日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌のMF原康介(19)が25日、札幌市内で行われた全体練習に参加し、第21節・熊本戦(28日、プレド)へ向けて調整した。前節の藤枝戦は後半25分から途中出場し、終了間際にゲームを決定付ける得点を奪った。チーム最年少の〝持ってる男〟は「一試合一試合ゴールを狙いたい」と、レギュラー獲得を目指す後半戦もどん欲に結果を求める。
1点差に迫られた直後、トドメの一撃
一級品の勝負強さを武器に、ポジション争いを熱くする。21日の藤枝戦で札幌は、2点リードの後半44分にPKで失点。押せ押せムードとなった敵地の空気をガラリと変えたのは、原の鮮やかなゴールだった。
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空中戦からのこぼれ球を狙っていた原は、素早い反応でPA内に侵入すると、相手GKの立ち位置を確認。「GKが出てきてボールも弾んでいたので、ループかなという感じでした」と冷静な判断でトドメの一撃を見舞った。4月の長崎戦でも後半AT弾を決めた背番号35が再び大仕事をやってのけ、大事な後半戦初戦を勝利に導いた。
「持ってる選手」から「成長株」へ
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高卒2年目。劇的ゴールを生むラッキーボーイを、岩政監督は「最初は持ってる選手でしたが、今はもう成長株」と高く評価する。やればやるほど、うまくなる。急成長の最中であることを本人も自覚しており「最近は少しずつ出られるようになって、試合の中で成長している実感がある。今まではドリブルの形も色々な選択肢の中から選ぶ感じだったけど、何個かに絞ったことで相手を見ながら迷わずに仕掛けられている。去年より自分の強みが出せている」と手応えを口にする。
若き才能の進化を促すのは、日々の取り組みだ。凡事徹底する男は「一日一日を無駄にすることなく、やれている自負がある。誰よりも一日を大切に取り組んでいる」と毎日のトレーニングに全力を注ぐ。

3個上の柊摩くん 良い意味で年齢差を感じてない
高め合う仲間の存在も大きな刺激になっており「(木戸)柊摩くんは3個上だけど、良い意味で年齢差を感じてない。サッカーに関してはコンサドーレの中で1、2番目にうまいと思っているし、リスペクトしています。サッカーの話もプライベートの話もよくする、良い関係です」と、成長を加速させてくれる先輩に敬意を抱いている。
札幌の気温はこの日、30度を超えた。酷暑の名古屋で育った原は、夏本番の訪れを歓迎する。「暑いけどカラッとした感じに慣れてしまって、アウェーに行くと湿気が多くてキツいなって思います(笑)。でも高校まで名古屋に住んでいたので耐性は0じゃない。北海道は名古屋より涼しいなって感じています」。劇的ゴールの似合う男が、北の夏を熱くする。