〝ラッキーボーイ〟原康介 プロデビューの地で成長示す「鳥栖に勝って、良い流れを持っていけたら」
MF高嶺(左)と1対1を行うMF原=撮影・十島功
■5月24日、札幌・白旗山競技場
少ない時間の中で輝きを放つ
北海道コンサドーレ札幌は25日の敵地・鳥栖戦(駅スタ)に向けて全体練習を行った。MF原康介(19)は前節の17日富山戦(プレド)で途中出場し、決勝点となったMF青木亮太(29)のFKを獲得するなど、少ない出場時間の中で輝きを放った。駅スタは昨季プロデビューを果たしたスタジアムだが、その際は0-4で敗退。今回こそ得点に直接絡む活躍を見せ、苦い思い出を上書きする。
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長崎戦でも終了間際に同点ゴール
4月29日の長崎戦(プレド)で、途中出場から起死回生の同点ゴールを決めたMF原
若きジョーカーが、試合を動かす―。原は高卒2年目ながら、途中出場でチームに良い流れを呼び込んでいる。富山戦では後半38分にピッチに送り込まれると、試合終了間際に相手ペナルティーエリア付近でファウルを受け、青木の決勝点へとつなげた。4月29日の長崎戦(プレド)でも途中出場から起死回生の同点ゴールを決めた。そんな〝持ってる男〟には、練習中もチームメートから「ラッキーボーイ!」との声が上がる。原は「いや~」と苦笑いしながら「出場した時間の中で結果を出すことに集中しようと思っているだけです」と目の前のプレーに没頭した産物だ。
練習後も先輩2人と1対1で対決 「どんな状況であっても…」
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持ち前のドリブルも日々研さんすることは怠らない。この日も全体練習終了後にMF近藤やMF高嶺と1対1に時間を割いた。「自分が抜きやすい形を見つけながら、その中でも抜けるパターンっていうのを増やして、どんな状況であっても仕掛けたり、自分が苦手な状況でもできるように意識しています」。同じドリブラーの近藤とは昨季から居残りで1対1を行うのを日課としているだけに「攻撃だけじゃなくて、守備の面でも成長している」と胸を張る。
MF近藤(左)と1対1を行うMF原
主にビハインドの場面で、岩政監督から「ゴールを決めてこい」とピッチに送り込まれることが多い。少ない出場時間だからこそ、原自身も得点への意識は強くなっている。「(ゴール前に)ちゃんと入るとか、そこに走りきることをすごく自分の中で意識している部分」と決してサボることなく、チャレンジを続けてきた。長崎戦の得点も、一瞬空いたスペースを逃さなかったことで生まれたゴールだった。
去年とは違う立場と気持ち
今季J2に降格してきた同士の一戦は、落とせない試合となる。原も「これから昇格に向けて、すごく響いてくると思うので、ここで鳥栖に勝って、自分たちが良い流れを持っていけたら」と力を込めた。そして、敵地の駅スタは原がJリーグデビューを果たしたピッチだ。その時は大敗したが、後半24分から投入されると、何度も仕掛け、「(プロでも)ドリブルは通用する」と自信を深めた場所でもある。「去年とはまた違う立場、気持ちで挑むので、出たときに自分が去年よりも成長したものを見せられれば」。あれから1年。さらに鋭くなったドリブルと磨かれてきた得点嗅覚で、鳥栖守備陣を翻弄する。

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