原康介 研ぎ澄ますゴールへの嗅覚「交代選手が流れを変えられるのは強いチーム」
2試合連続ゴールを狙うMF原(右)。少ないチャンスを生かし、レギュラー奪取を目指す=撮影・宮西雄太郎
■5月2日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
前節は後半ATに劇的同点弾
北海道コンサドーレ札幌は2日、翌日に控える山形戦(午後2時開始、NDソフトスタジアム山形)へ向けて全体練習を行った。前節の長崎戦で後半アディショナルタイムに同点弾を決めたMF原康介(19)は、「いつでも出られるようにしている。順調に来ています」とコンディション万全。次戦も勝負を決定づける一発を虎視眈々と狙っている。
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得点を狙えるポジショニング意識

ドラマチックなゴールが、よく似合う。後半33分からの出場となった長崎戦では、近藤のクロスをゴールに突き刺し、強敵相手に貴重な勝ち点1をもたらした。札幌を救った19歳は「(岩政)大樹さんから決めてこいと言われて、点を取れるポジションを意識していた結果、あそこにボールが来た。準備をしていたことが良かった」と、ほほ笑み交じりに劇弾を振り返った。
高卒ルーキーだった昨季もチーム1号を挙げるなど、原のゴールは見る者に強烈なインパクトを与える。長崎戦後の会見で岩政監督は「持っている選手」と、その得点能力を高く評価。並外れたゴールへの嗅覚を研ぎ澄まし、次戦も劇的な一発を決めてみせる。
試合当日は「ホテルを出る前に…」 勝負強さの根源にある姿勢
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一瞬のチャンスを逃さない。勝負強さの根源には、凡事徹底を貫く日常がある。「ルーティンはつくってないけど、(試合当日は)ホテルを出る前に頭の中を整理して気持ちをつくる。試合に強い気持ちで入って、1本1本のプレーを大事にしている」。勝負どころで輝く男は、当たり前をやり通す芯の強さを持っている。
限られた出場機会の中で
まもなく、シーズンは中盤戦に突入する。リーグ屈指と呼ばれる選手層の厚さを誇る札幌は、ここから真価を試される。
現状で切り札的存在として起用される原は「スタメンで出られたら一番良いけど、今はチャンスをもらった中で結果を出さないと。交代選手が流れを変えられるのは強いチーム。交代で入ったときには、その役割を果たしたい」。限られた出場機会の中で、レギュラー奪取への足場を固めるつもりだ。

複数の役割こなすのも成長への道
攻撃的選手でありながら、練習では守備的なポジションに入ることも多い。より多くの出場機会を求める原は、全ての取り組みを成長の糧にする。
「場所が違えば見え方も違う。自分の選択するプレーの幅も変わる。いろいろなポジションを経験できて守備面の気づきや、攻撃で生かせる部分がある。戸惑いはあるけど、監督に提示されたことをやるだけです」
愚直に、真っすぐにプロサッカー選手の道を歩む。札幌のジョーカーがエースになる日は、そう遠くない未来に訪れる。
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