《SHINJOの信条》清宮くんの1球目、あの情けないスイングがなかったら(重盗を)かけていない(笑)

■セ・パ交流戦3回戦 ヤクルト1-6日本ハム(6月12日、エスコンフィールド北海道)
試合後、取材に応じた新庄剛志監督(53)の一問一答は以下の通り。
―(試合を振り返って)
「きょうの北山くんは打てないでしょ。むちゃくちゃ良かった。加藤コーチに遠目で、うわー完投ペースや~って言ったら、『すみません、きょう中継ぎ、使います』と。はい、と言いました。あした伊藤くんでしょ。中継ぎの投手が投げない状況が続くのもいけないと思ったので、飲み込みました(笑)」
―そう思わせるぐらい、終盤も真っすぐが来ていた
「来ていた。きょうは良かったですねー。インコースのデッドボールを当てて申し訳なかったですけど、やっぱりあのボールをもう少し増やしてもらえたら、こっちとしては打者を打ち取る確率がもっと高くなる。さらにレベルアップできて、良いピッチャーになると思うので、怖がらずにいってほしいなと思いますけどね」
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―五十幡が打撃好調
「打てない時からずーっと、たぶんね、五十幡くんもうっとうしいなって思うぐらい、映像を送っていたので、やっと僕のイメージしていた五十幡くんに、まだまだですけど、近づいてきてくれている感じはします」
―横浜の時より良くなっているか
「うん。だんだん練習をしていく上で、筋肉と脳が軌道を覚え始めて。2日前ぐらいかな、11本ぐらいホームランを打てと。ホームランを打てる素質があると思う。ポイントさえしっかり覚えれば。だってきょうの1打席目の左中間だって、フェンスにワンバンぐらい。引っ張ったらもっと飛ばす力あるので、ホームランを打ちにいって、それがライト前に、いつも言っているスピンがかかる打球になってくれたら、もう最高ですよ」
―五十幡は(阪神の)佐藤輝の動画も送られてきたと
「ホームランバッターばっかし送って(笑)。ふざけてんだと思っただろうね。これになれって思ってんの?って(笑)。いや、そういう打ち方をすれば、ヒットが増える、良い打球が打てるよということ。分かりますよね。たまーにね、上から叩くスイングをしていて、うわーダメダメと思いながらも、次のスイングでは教えている打ち方になってくれているから。三振してもかまわない。あれをすることによって、実は最短距離に(バットが)出るんですよ。だから、ボールをしっかり長く見られて、見極められる、ということにつながってくる。まあまあ、ずーっと良い調子が続くわけじゃないので、これをずーっと通してほしいですね。ちょっと調子が悪くなったらまた、当てにいくスイングになるから、それはやめてほしいというのと、そうなってきたら外します。それで練習させます」
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―三回2死一、三塁。重盗の作戦が決まった
「清宮くんの1球目のスイング、あの情けないスイングがなかったら(重盗を)かけていない(笑)。ショートハーフフライぐらいのイメージになっていたから、ちょっと仕掛けようと。きょうのピッチャーがアビラだったので、もしかしたらサインの見落としがあるかなと。ピッチャーカットを捕らずに、みたいな。打者が清宮くんだったらから、相手のサードがものすごく(二塁側に)寄っていたので。進藤くんがリードが大きめに取れる。それが全部、かみ合ってのサインですね。いつも、ダブルスチールを出して最初に思うことは(投球が)ワンバンになるな、ワンバン来ちゃダメ。頼む、ワンバンはやめてくれと。(捕手がセカンドに)投げられないから。五十幡くんがファーストランナーだったし、進藤くんの足(笑)。あの場面だったら(三走が)レイエスでもかけていた。あれだけサードが寄っていたらね」
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―いろんな状況を加味して決断したと
「守備位置と(清宮の)1球目のスイング。あれがバチンとバックネットにファウルだったら、かけていない」
―北山は3年前、神宮で悔しい負け方をして以来のヤクルト戦だった
「あれがあったから今があるんですよ。つながっているんです、本当に」
―北山の成長はどう見ているか
「北山くんだけではなく、全員が北山くんのような成長を見せてくれているので。ピッチングコーチのおかげです。指導がいいというか。詳しく話を全部、聞いているわけではないですけど、みんなが一気に上がってきているじゃないですか。でも、いつまでたっても不安でしょ、ピッチングコーチは。中継ぎも投げさせなアカンし、俺は完投させろと言うし(笑)。どうすればいいんですか、みたいな悩みはあると思う」
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―万波はきのう途中交代で、きょうは欠場
「内容が4打席連続で三振していて、打線にならないと思って。ストライクを見逃して、外のボール球に手を出して帰ってくる。あれを見た時に違う選手の方が打線になる。そういうことで代えました」
―進藤の初安打のボールをようやく回収できた
「そうそうそうそう。もう立つのやめようと思って(笑)。そっちの方が出ると思って。座って見ていたら出た。もうちょっと早く座っておけば良かった(笑)。プレッシャーになっていたかもしれんね。うわー、またボスが立っているわと」
―本人も早く座ってもらいたいと願っていた
「はよ言ってよ(笑)。良かった良かった。とりあえず、一つ。(交流戦は)5勝4敗かな。思うような結果に近づいてきたので。また広島さんがね、勝っているイメージがないから。なんとかあした先に1勝して、こっちのペースに持っていきたいなと思います」
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―きょうの2軍戦に野村が出ていなかったが
「あした、(エスコンに)来てみたら分かるので(笑)」

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