北海の最速142キロルーキー右腕・森健成が支部代表決定戦で公式戦デビュー【春季札幌支部】
1年生の森が札幌支部Bブロック代表決定戦に登板し、自己最速に迫る141キロをマークした=撮影・西川薫
■春季全道高校野球札幌支部(5月19日、札幌円山ほか)
▽Bブロック代表決定戦 千歳0-2北海
中学時代は道内3冠
北海が4人の完封リレーで5年連続の全道切符を手にした。六回からは1年生・森健成投手が3番手で公式戦初登板を果たし2回無失点。昨年中学硬式の道内主要大会で3冠を達成した最速142キロ右腕が、上々のデビュー戦を飾った。春季全道大会は21日に組み合わせ抽選会が行われ、26日から札幌円山で始まる熱戦の火ぶたを切る。
要所ではストレート勝負
小学校に上がる前から憧れていた「HOKKAI」のユニホームに袖を通した森が「緊張しました」という初登板で2回を投げ、被安打2、1奪三振。この日の最速は141キロだったが、二塁を踏ませない危なげない投球を披露した。「先のことを考えずに1イニングずつ、ゼロで抑えて帰ってこようと思って投げてました。ところどころボールがばらついたり、投げたいところに投げられなかったボールもあったけど、要所でストレートで押すピッチングができて良かった」と、まだあどけなさが残る笑みを浮かべた。
道外強豪校からの誘いもあったが、目標は北海道の高校で…
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現役時代に中京大で野球をしていた父・健一郎さん(44)から野球の手ほどきを受けた。中学硬式の札幌東リトルシニアでは、日本選手権北海道予選を初制覇。全国でも1勝を挙げた。東シニアOBで阪神とロッテでプレーする茨木兄弟が進んだ新潟・帝京長岡など3校の道外強豪校から声が掛かったが、「自分の生まれた地域の高校で甲子園に出ての日本一を目標にやってきて、小学校、中学校の時から北海高校に憧れていた。ずっと行きたいなって思っていた高校だった」。決意はブレず、〝北海愛〟を貫いた。
厳しい練習にもようやく慣れてきた
北海は2016年夏の甲子園で準優勝するなど、全国最多40度出場の名門校。「思ってたよりもきつくて、(練習に)ついていくのも初めはやっとだったけど、だいぶ慣れて、先輩たちとも一緒に練習に入って、体力的にもきつかったけど、だいぶ慣れました」。この日は、森やエース小野悠真投手(2年)ら4人が登板。平川敦監督(54)は投手陣について「ピッチャーは形になってきている」と話すなど、全道大会でも森の起用が計算に入ってくることは確実だ。
全道優勝なら60年ぶり3連覇
1962年から65年までの4連覇に続く、同校60年ぶりの春3連覇へ「ストレートで押して、押してっていうのをベースにして、スライダーとかカーブとか緩急もつけて、芯を外すピッチングっていうのを心掛けて投げてます。強い相手にも、しっかり自分らしいピッチングでゼロで抑えられたら」。2年ぶりの聖地へ向け、楽しみなルーキーが加わった。