《富山戦後》時が止まりました。あの時間帯にFKを取って入るのは見た記憶が無い《岩政Talk》
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■J2第16節 札幌2-1富山(5月17日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
【写真で振り返る(選手のコメント付き)札幌2ー1富山】
―試合を振り返って
「きょうもサポーターの皆さんのおかげで勝たせていただいたゲームだと思っています。非常に良い内容でスタートから入ることができた。今週のトレーニングで選手たちがつかんだものが、そのままピッチで出た。得点が入らないと、逆に何かが起こりそうと思っていたら、やはり起こった。選手たちがしっかり後半に取り返して、結果的には良い試合になりました。5月はあと2試合。少し間は空きますが、アウェー2連戦は非常に大事な試合になるので、気を引き締めて準備したい」
【途中出場のバカヨコが逆転勝利呼ぶ同点弾 今季4ゴールは全て勝利に直結】
―前半に失点。後半へ向けての指示と交代選手に掛けた言葉は
「前半は悪くなかったので多くは語ってないです。1つだけ。相手のボランチは誰が出てきて、誰が空いているのかを確認した。外からと中から見る景色は違うので、やろうというよりも(ポジショニングが)見えるといいね、という話をしました。後半はバランス良く攻められたので少しは効果があったかもしれませんが、それほど修正はしてないです。攻守ともに狙ったところは、ある程度出ていたので。アマドゥ(バカヨコ)に関しては相手が比較的ハイプレスを掛けてくるので、菅野やCBが長いボールを選ぶシーンが多かった。ジョルディより収める力があり、そこで収めてくれると一気に道が開けるので、(ボールを)収めてほしいと話した。あとはゴール前に入ること。彼の課題ですが、取り組んでいるところ。同点ゴールのシーンは、そこにいたことが彼にとって大きなこと。チャンスメークに優れた選手だが、ゴールのところで彼が力を発揮してくれると、うちにとって非常に大きい。(田中)宏武はSBでずっと準備をしていた。(中村)桐耶のケガがあって、思い切ってやってこいとしか言ってない。最後の3人は悩みましたが、残り5~10分のどこかの時間帯で3人替えしようと、いろいろな策を考えていた。(出間)思努も、(長谷川)竜も、一通り頭に浮かんだが、最終的には運動量のところで考えた。もう一度プレスバックした方が、相手を仕留められるのではないか、と。(木戸)柊摩や(原)康介は特に、ランニングでゴール前に入って行けるので運動量を期待しました。彼らに期待するのと同時に(大﨑)玲央を入れることでバランスを取って、配球する。最後は非常にバランスの取れた布陣をつくれたと思います」
【青木亮太が終了間際に芸術的FK弾! 「頭をよぎった…」苦い記憶乗り越えて】
―青木が終了間際に劇的なゴールを決めた
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「いや~、なかなか見られないシーンでしたね。時が止まりました。あの時間帯にFKを取って入るのは、ほとんど見た記憶が無いぐらいです。だいたい惜しいところにいっても、ポストに当たったり、外れたりすることが多い。データを取ったことはないのですが。驚きました。きょうは藤枝戦以来、ようやくチェック(スパチョーク)と田中克と(青木)亮太を3人セットで使うことができた。彼らには課題もありますが、その発想や技術、得点を取り切ることに期待してセットで使いました。大宮戦で亮太がいなくなって、その後チェックがケガをして3人セットで使えなかったのですが、ようやく今回使えた。1点目のアマ(バカヨコ)のシーンも、あそこから田中克がスルーパスを出すとは思わなかったが、入り込んだチェックへのパスでした。亮太のフリーキックもそうですが、そこら辺は僕が全く教えられないこと。藤枝戦もそうでしたが、彼らを起用する意味が出た。彼らの価値を示した逆転勝ちだったと思います」
―相手を圧倒するフットボールを序盤から実現した
「もっとできると思います、と選手たちにも伝えました。トレーニングでは、もっと良いシーンをたくさんつくっているよ、と。これをもっとトレーニングで積み上げていきたいところです。ただ、これを公式戦で出せたことは1つの自信にしていいと思います。1つの大きなステップになりました。この展開で負けたらどうしよう?と思って、後半の頭は見ていましたが、勝ちきったので選手たちの自信になると思います(苦笑)。これをつくっているのは、きょうの試合ではなくトレーニングです。トレーニングの中で選手たちがつかんだものがある。いわき戦のちょっと前かな? 連戦が終わって整理を付けた段階で、選手たちに見え始めたものがある。(要因に)ジョルディ(サンチェス)を起用したところもある。ビルドアップしてボールを動かして、ボール保持を大事にする。そこに目的があって、なぜ相手を崩すことができるのかという意味が、ビッグチャンスをいくつも作った、いわき戦で少しつかめた。ボールを動かしたからこそ、相手の選手がゴール前に間に合ってないことが分かったと思う。それまで断片的にキャンプからやっていたけど、サッカーの場合は一連でつながることが難しい。だから、そこをはしょったようなフットボールが多くなる。でも、僕らは丁寧につくってきて、形になりつつあることをきょうの試合で見せられた。さらに精度を上げて質を上げれば、相手のプレスをもっと外せた。そこを次の課題として取り組みたい」
―シーズン中盤。チーム作りへの手応えは
「まだ作り直せているとは言えないです。ミシャさんほどの結果を出せていない。僕はタイトルをもたらしてほしいと言われて来ている。ミシャさんのサッカーから僕のフットボールに変えることを託されているので、結果につなげてサポーターの皆さんに納得してもらえるには、まだまだ先が長いと思っています。一番大きいのは守備のところの変化です。攻撃もミシャさんは中盤を経由しなかったので、大きく違うフットボールです。ただ哲学としてはボールを大事にする、意図的に崩す、選手たちのつながりを大事にするなど、同じ方向を向いたフットボールだと思っている。そこにいろいろなエッセンスが加わることによって、選手たちに戸惑いがあった。1つ1つ成功体験、失敗体験を積まないと選手たちには入らない。このチームには、ミシャさんのサッカーの思い出がたくさん詰まっていますので。ある程度時間が掛かると想定していたが、想定していても苦しいものです。ここまで僕もかなり苦しい日々を過ごしました。ようやく先々週ぐらいから、選手たちが良い顔でトレーニングをしている。それは景色が見えたからだと思っています。景色が見えると、ビルドアップした先にフィニッシュの形が見える。絵になったらサッカーは楽しいですよね? ミシャさんのフットボールから新しい絵に切り替わりつつある手応えがある。毎試合、精度を高く、回数を多く見せられたらサポーターの皆さんも楽しい試合になる。きょうは2点。僕はもっと取りたい。ミシャさんのときは3―1を目指すと言ってましたが、僕は3-0が好き。3点取って無失点に抑えるチームにしたい。チャンスは多く与えませんでしたが、きょうも失点した。まだまだ隙があることを共有しながら、やっていきたい」
【大﨑玲央が説く〝声〟の重要性「それを全員ができれば、このチームはもっと強くなる」】
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