《荒木大輔のズバリ解投》完封は投手にとって最高の喜び 山崎のシャットアウトで思い出した巨人戦での完封
■パ・リーグ6回戦 日本ハム8-0ロッテ(5月16日、ZOZOマリンスタジアム)
経験豊富な山崎 特に良かったリズム
山崎のピッチングに尽きるゲームだった。 完封は実に8年ぶりとのこと。それに驚いた。もっと回を重ねていると思っていた。それほど、先発としての経験は豊富だ。
何が良かったのか。それはリズム。もともとテンポの良い投手ではあるのだが、この日は特に素晴らしかった。先頭打者を出塁させたのは八回の1度だけ。四球もなかった。ボール自体はいずれの球種も普段通り。実に気持ちよく腕を振っていた印象だ。
相性が良かったvs原辰徳
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投手にとって完封は最高の喜び。私も(巨人戦で3度)経験があるが、相性も関わってくる。どのチームにもよく打たれるバッター、逆に対戦成績で分の良い打者がいるものだ。私は原さんとの相性が比較的、悪くなかった(通算64打数17安打の打率.266)。ピンチで、なんとか原さんを抑えたりと、巡り合わせもあった。
チームにとっても大きかったシャットアウト
投手個人にとって自信を深める最高の瞬間であるとともに、チームにとっても大きい。日本ハムは前日のオリックス戦で4人のリリーフを投入。その前、14日には6人をつぎ込んでいた。カード頭という点でも効果的だった。ロッテに与えたダメージは大きく、次戦に先発する達にも良い流れをつくった。
激しい競争がファイターズの強み
打線も今、活発だ。4番・野村の離脱を感じさせない。激しい競争が功を奏しているのだろう。スタメンのチャンスをもらっても結果が出なければ、すぐに先発の座を奪われる。だから皆、必死になる。この日の細川もそうだろう。3-0の四回に放ったタイムリーは展開的に大きな1点となった。調子を取り戻した郡司もそうだ。ファームではマルティネスが実戦復帰してきた。どのポジションも競争が激しい。それが強さの礎になっている。