バント失敗減へ 田中賢介SAが臨時講義「緊張感を持ってやることが重要。1球を大事に」
選手たちにバントを指導する田中賢介SA=撮影・宮永春希
新庄監督がかつての名手に依頼
日本ハムは11日、エスコンフィールド北海道で行われた試合前練習中に緊急のバント講座を実施した。新庄剛志監督(53)の依頼を受けた田中賢介スペシャルアドバイザー(SA)が講師を務め、選手たちに打席での心構えや準備の重要性を伝えた。
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全体練習が始まる前、本塁付近に野手全員が集まった。現役時代、バントの名手だった田中SAが輪の中心にいて、言葉を掛けていた。今季は大事な場面でバント失敗が目立っており、精度を高めるため、指揮官が手を打った。
バント練習前、選手たちに話をする田中賢介SA(中央)
技術はもちろん「メンタル的な要素が大きい」
シーズン中には珍しいバントに特化した講義、練習がおよそ20分、続いた。レイエス、清宮ら長距離打者も揃ってバントを実践。田中SAは「当然、バントって難しいもので、技術的なことはあるんですけど、メンタル的な要素が大きい。CS、日本シリーズといった大事な場面でいかに決められるチームになるのか。それが強いチームになるための条件だと思うので、準備をしっかりしようと話をしました」と説明した。
バント練習するレイエス
打者一人一人の構えをチェックしアドバイス
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打者一人一人のバントの構えなどもチェックし、必要に応じてアドバイスした。自身の経験を踏まえ「基本的には練習の時から、日本シリーズとかCSを想定して、緊張感を持ってやるということが重要。1球を大事にバントしていくこと」と、成功率アップのポイントを挙げた。
今年2月の沖縄春季キャンプでも、バント指導するシーンがあった。当時から熱心に教わっていた五十幡は「キャンプの時と一緒ですが、あらためてバントの大切さ、チームが勝つために必要なことだと確認できました。良い機会でした」と感謝した。

沖縄キャンプでも指導受けた五十幡が感謝
シーズン58犠打を記録したこともある田中SAの言葉には説得力があり「技術もそうですけど、バントをするための準備が一番大切だということで、気持ちのつくり方や、打席に入る前の準備や想定が大事になってくると思います」と受け止めていた。五十幡は田宮、矢沢とLINEグループをつくり、小技の情報を共有。学んだことをいつでも確認できるようにしている。競った試合を勝ち抜くために、職人たちの繊細な仕事が、欠かせない。
バント練習する五十幡