西野奨太が誓う守備の立て直し「決して組織が崩れているとは思わない」
前節の4失点を猛省したDF西野は、いわき戦での勝利を誓う=撮影・宮西雄太郎
■5月10日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
若き才能が、札幌のゴールを守り抜く。北海道コンサドーレ札幌のDF西野奨太(20)が10日、札幌市内で翌日に控える第15節いわき戦(午後1時キックオフ、福島・ハワイアンズスタジアムいわき)へ向けて調整した。守備の要を担う背番号47は、前節・磐田戦の4失点を「良くない負け方、内容だった」と猛省。早急な立て直しを図り、2試合ぶりの白星奪取を誓った。
練習中、声を出すDF西野(中央)
連敗阻止を狙う選手たちが、雨降る宮の沢のピッチで気迫のこもったプレーを見せた。上位チームとの4連戦のラストゲームで大敗を喫し、胸には強い危機感が芽生えた。西野は「良くない試合をした後の、次の試合がすごく重要。まだ誰も下を向いてないし、しっかり次に向かえている。この試合(いわき戦)のことだけを考えて1週間トレーニングができた」とチームの思いを代弁した。
同じミスを繰り返さないために
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短い時間で、急激な技術の向上を望むのは難しい。敗戦の原因を洗い出し、対策を共有する。当たり前を愚直にこなすことが、次戦のハイパフォーマンスにつながると信じている。岩政監督を中心に開かれた今週のミーティングでは、失点の原因を映像で分析。イージーミスの再発防止を心がけ、トレーニングに時間を割いた。
「決して組織が崩れているとは思わない。守備陣の中でもマイナスに捉えすぎないようにしよう、と話をしました。負けた試合の日はすごくメンタルが落ち込むけど、次に持ち込んでいたら長い目で見たときに絶対良くない。気持ちが沈んでも、次の練習には絶対持ち込まないようにしています」

長丁場のシーズンの中では当然、メンタルの浮き沈みが発生する。波に乗る時期も不調のときも、的確なアドバイスをくれる存在がいる。小さな頃から西野のプレーを間近で見てきた実兄が、試合のたびに映像を交えて、個人的なプレーへの評価を与えてくれるという。
「僕には口うるさい兄貴がいます(笑)。その兄貴が映像で分析して、僕の良かったところや悪かったところ、伸びている部分を指摘してくれる。冷静な目線から、自分では気付けないことも言われるので助けになっている。その映像を見て振り返って、次の週に向けて気持ちをリセットしています」
家族の支えが大きな力となり、秘めた才能が花開きつつある。7試合連続スタメン出場中の西野は「上位に食い込まないといけないので、どの試合でも勝ち点3しか見てない。どんな相手でも勝たないと上に行けない。毎試合が重要なゲームになる」。主力の自覚が、その体を突き動かす。

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