ファイターズ
2021/11/23 14:17

大海 沢村賞右腕・由伸ボディーへ肉体改造

秋季練習で体幹トレーニングに汗を流す伊藤(撮影・桜田史宏)

 由伸級ボディーを手に入れる―。日本ハムの伊藤大海投手(24)が、きょう23日からの自主トレ期間に向けて、股関節回りの柔軟性向上をこのオフの課題に挙げた。理想とするのは、東京五輪野球日本代表でチームメートだったオリックスの山本由伸投手(23)のような剛柔兼ねた体だ。1学年下の山本は22日、沢村賞受賞が確定した。同一リーグのライバルに追いつけ追い越せ―。伊藤が肉体改造に着手する。

テーマは股関節の柔軟性向上「(由伸は)柔らかくて強い」

 プロの舞台で初めて1シーズンを戦い抜いた体は、思った以上に疲弊していた。伊藤は今季23試合に先発し、10勝9敗。146回を投げ、規定投球回にも到達した。さらに東京五輪に出場するなど、ルーキーながら大車輪の活躍を見せた。
 シーズンが終了して約3週間が経過。「(終了後も)気を張っていた部分もあった。最近、ちょっと気持ちが楽になってきた。でも、朝のだるさとか、普段なかった体の重さっていうのが気になるようになった。ちょっと慎重にやっていかないといけないのかな」。まずは蓄積した疲労を取り除くことに重きを置く。
 オフのテーマに挙げたのは股関節の柔軟性だった。「股関節まわりの動きをしっかり出していきたい。シンプルに硬すぎる。まずは、基礎的なところをしっかり取り組みたい」と説明した。
 アマチュア時代は動きの中で硬さを感じていなかったこともあり、問題としていなかった。しかし、「シーズン1年間投げてみて、後半にその代償が出てきた」。関節の硬さが投球にも影響したと分析している。
 目指すべきはオリックスの沢村賞右腕・山本だ。「(山本の体は)柔らかくて強い―みたいな感じですね。本当、由伸(山本)は動きの質が全ていいなと目で見て感じる」と侍ジャパンで見てきた印象を話した。身長も178センチ(伊藤は176センチ)と近いだけに最高の教材となる。
 チーム方針に従い、千葉・鎌ケ谷で研さんを積む。「札幌に帰って、1人でやろうと思ったんですけど」と苦笑い。アマチュア時代から、自ら考え、黙々と練習を重ねてきた。その姿も大きく評価された部分だった。
 “孤独トレ”で自分と向き合っていく。「1人の方がいいっすね。あんまり、人がしゃべっているのとか好きじゃない。みんなとちょっと時間をズラしてやろうかなと思います」。さらなる進化へ、自らの体と向き合うオフ期間にする。(十島功)

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