ファイターズ
2024/04/01 16:15

《ハム番24時》4月1日

 千葉・ZOZOマリンスタジアムで開幕戦が行われた3月29日、記者は2軍取材のため、午前中から同・鎌ケ谷にある球団施設にいた。この日、2軍戦は雨天中止となり、チームは室内で練習に励んでいた。そこに、1軍担当の谷内内野守備走塁コーチがいて、驚いた。

 夜には、コーチ就任1年目のスタートとなる大事な試合を控えている。それでも、鎌ケ谷まで足を運んだ理由を聞くと、「自分が2軍の練習を見られる時があんまりなくて、来られるのがたまたま、きょうだった。映像ではもちろん確認できますけど、話したり、顔を見たりとかしながら、コミュニケーションを取ることも大事だと思うので、来ました」と教えてくれた。

 鎌ケ谷に顔を出した理由は、もう一つあった。「あとはやっぱり、みんなで戦わないといけない。勝つには、全員で戦わないといけないと思う。僕ができることは限られていると思いますけど、去年まで(同じチームで現役を)やっていたという強みを生かせるところは、どんどん生かしたい。(今の選手と)同じ目線で野球をやっていたのは、僕にある強みだと思う。選手の気持ちも理解しながら、今やるべきことをしっかりやらせてあげることが大事かなと思う」。開幕の日に2軍にいる悔しさが痛いほど分かる谷内コーチだからこその行動だった。

 谷内コーチにとって、2軍の選手もほとんど、去年まで一緒にプレーしていた元チームメート。リラックスした雰囲気で言葉を交わし、笑みがこぼれる場面も多かった。「いろんな選手としゃべれましたね。実際に動いているところも見られましたし、元気にやっている様子を見られたのは良かったかな。日々のコミュニケーションがあることで、選手が1軍に上がった時にすんなり入れる。そこは結構、選手にとっても大事なところだと思うので、ちょくちょく来られる時は、コミュニケーションを取りながらやりたいなと思います」。選手時代から、いつ、どんな場面で出場してもチームに貢献するため、準備を大切にしていた。コーチになっても、その実直な姿勢は一切、変わっていなかった。

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