アマスポーツ
2021/11/12 14:55

留萌高男子バレー部 部に昇格で復活ののろし 

久々の部復活に意気揚がる留萌。エース寺山(右)を中心に勝利をつかんだ(撮影・小田岳史)

■全日本バレーボール高校選手権道代表決定戦 第1日(11日、江別・野幌総合運動公園総合体育館ほか)

 男子1回戦と女子1、2回戦が行われた。男子は、3年連続出場の留萌が2―0で樽未来創造にストレート勝ち。2003年度限りで休部していたが、19年に同好会として2年生2人、1年生5人で活動を再開。昨年は全道8強入りし、今春正式に部として復活した。南北分離開催時代の1993年に優勝経験を持つ古豪が、復活ののろしを上げる。

2年連続8強へ快進撃続ける

 留萌が2年連続で初戦を突破。チーム最長身、184センチのエース・寺山大生主将(3年)は「明日も1つ1つ勝っていきたい」と、意気込んだ。
 2018年、留萌千望との合併を機に、OBの佐藤輝彦監督(56)が復活への活動を行った。しかし、入部希望者は1年生2人しか集まらず、1年間待った。翌春、寺山主将ら現3年生が入学。同好会として、部員7人とマネジャー1人で15年ぶりに再スタート。下級生も入部するなど、学校側から2年間の活動が認められ、今年5月に正式に部に“昇格”した。
 留萌管内の中学に男子バレーボール部はない。小学3年から競技を始めた寺山主将は、留萌港南中ではサッカー部に所属。週末に遠別にあるクラブチームへ約2時間かけて通った。高校進学を機にバレーボールに専念すると、今年の国体少年の部男子道選抜に選ばれるまでに成長。「バレーボール人生で一番でかいこと」と、自信につなげている。
 リベンジだ。今夏の全道大会では、初戦となった2回戦で札藻岩に敗退。互いに勝ち進めば、12日の準々決勝で再戦の機会が訪れる。佐藤監督は「昨年は2つ勝ってベスト8。そこまではいきたい」。そしてもう一つ夢がある。「将来的にはこの子たちの中から、指導者になるような子がでてきてもらいたい」。地域振興につながるよう、まだまだ快進撃を続けてみせる。(西川薫)

■札大谷 新コーチ迎え快勝発信

 創部2年目の下級生軍団がストレート勝ち。今春、工藤憲さん(73)がコーチに就任した。三原隆佑監督(31)は少年チーム・江別中央ガッツ時代の教え子で、「自分も指導者2年目でうまくできないことも(多い)。ぜひ」と熱烈オファーを受けた。ライトの吉野悠太(1年)も同チーム時代に全国8強を経験。3年ぶりの指導に「注意が的確で自然とうまくなる」と手応えは十分だ。夏は全道8強に進出。目標の4強越えへ加速していく。

■札藻岩 二刀流の沢口が勝利に貢献

 “二刀流”沢口恭士郎(3年)が、ストレート勝ちに貢献した。中学まではセッターだったが、1年冬から185センチの長身を生かしてスパイカーも兼任。3年生12人の内、沢口とリベロ・山内然がチームに残り、攻守の要として支える。沢口の兄・将太郎さん(明大2年)は3年前の全国出場メンバーで全国高校選抜にも選ばれた。現チームは2季連続で全道4強。沢口は「1回は全国へ行きたい」。壁を乗り越え、兄と同じ舞台に立ってみせる。

 

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