【特別調査編】北山亘基の1日に密着! 仲が良い田中正義との会話の内容は「人としてのあり方」【道スポなんでも探偵団】
山崎福也に続く〇〇の1日シリーズ 今回は〝教授〟の登場!
読者の皆さまから質問を募集し、記者が調査、取材し、回答をお届けする「道スポなんでも探偵団」。【ファイターズキャンプ編】の第5回は、「北山亘基投手の1日に密着してほしい」を取り上げます。15日には名護での残留練習に参加した右腕を道新スポーツ取材班が徹底マーク。「田中正義投手との野球談義、どんな内容か知りたいです」についても聞いてきました!
球場には一番乗り 黙々と2時間のトレーニング
〝教授〟の異名を持つ男の朝は早い―。朝6時に起床。ウエアに着替え、朝食、歯磨きなど身支度を整えて、7時すぎには球場入りする。ウエートルームに直行し「僕が一番早いくらいじゃないですか。2時間くらいトレーニングしています。黙々と1人でやっています。呼吸、ヨガやピラティスみたいな要素もありますし、ただただ修行というか、稽古しています」と明かす。
重要な単独練習 「メンタルも含めて把握できる」
朝のルーティンには意義がある。「全体練習はみんな同じ内容。そこの質も別物になるので、朝しっかり準備をして体を整えています。毎日の自分のチェックもあります。メンタルも含めて把握できるのでいい時間です」。体を万全の状態に仕上げ、日々の練習に臨んでいる。
オフに取り入れたキャッチボール前の独自メニュー
午前9時15分開始のウオーミングアップ後は、サブグラウンドへ移動。北山は黄色いボールを2個、両手に持っていた。「ハンドボールの練習球です。オフからやっていることです」。キャッチボール前には、ネットに向かってハンドボール投げていた。
果たして、どんな意図があるのか。「両手に持つので、右だけでも左だけでもダメ。全身につながる意識付け、投球動作につながるイメージです。踏み出した時の左手の位置と右手の位置とか、足と手の関係性とか、突っ込んでもダメだし、引けていてもダメ。朝やっているトレーニングから、キャッチボールにつなげる一つのチェックです」
山本由伸を指導してきたトレーナーに師事
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独自のトレーニングに、加藤貴らチームメートも興味津々。「みんなと違う練習メニューが多いので、聞かれることが多いです。見栄えすることですけど、地味なことをやっている感覚です」。山本由伸のトレーニングを指導してきたトレーナーに師事し、さまざまな取り組みを行っている。
平地での投球練習では〝加藤貴之フォーク〟も披露
ハンドボールを使った確認作業を終え、次は平地での投球練習。「小さい変化球の練習をしています。伸びて吹き上げるシュートと、伸びて吹き上がるカットボール。どっちも最後まで勢いが死なない変化を練習しています」
左のエースから直々に教わった真っ直ぐの軌道から、すっと落ちる通称〝加藤貴之フォーク〟を試投する場面もあった。
テーマにしている呼吸、姿勢、集中
全体練習後は、再びウエートルームへ。「朝やっていたことと同じです。呼吸、姿勢、集中。ノイズキャンセリングのイヤホンをして、ちょっと落ち着いている曲を聴きます」
練習後のリラックスタイム ファンからの贈り物に感謝
みっちり汗を流し、この日球場を後にしたのは午後3時すぎ。いつもよりちょっと早く終わり、「きょうは時間があるので、お風呂に入って疲れを取りたいと思います。ファンの方に入浴剤をもらうので、せっかくなら使いたいです」と、はにかんだ。
守護神とはプライベートトークも
そんな北山が練習中、よく会話を交わしているのが守護神の田中正義だ。「語り尽くせないくらい深い話をしています。詳しい野球の話はしないです。人としてのあり方とかですかね」
野球談義にとどまらず、人生設計について語り合っているという。「この業界、入れ替わりも激しい。本当の自分を保つのが難しい職業。どういうふうに過ごしていったらいいか話します。真面目な話ですけど、和気あいあいとです」
気の置けない仲 抱き続ける尊敬の念
5歳上の先輩は、真剣に親身になって話を聞いてくれる。「気の許せる人は大事ですよね。本当の自分を見せられる。僕にしたら憧れの人なので。(5球団競合だった16年の)ドラフトも見ていましたし、当時の自分に言ってあげたいです。正義さんとバスケしているよって」と、うれしそうに話す。
目指すは先発ローテ入り 妥協なき日々の先に
朝活から始まり、充実の日々。「プロ野球選手としての責任を果たしながら過ごしています」
先発ローテーション入りを目指す右腕は、まさに練習漬けのキャンプを過ごしていた。