政田夢乃のデビュー戦は4月4日の下部ツアー 5度目の挑戦で女子プロテスト合格「やっとスタートラインに立てた」
沖縄でルーキーイヤーの抱負語る
昨年11月の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)プロテストに5度目の挑戦で合格した、札幌市出身の政田夢乃(23、なないろ生命)がルーキーイヤー開幕へ準備を進めている。2月1日には所属先が決まりスポンサーも続々と名乗りを上げるなど、開幕前から注目度は高い。2月7日、今季レギュラーツアー開幕戦の会場となる沖縄・琉球ゴルフ倶楽部で今季の抱負を語った。
「今季の目標はステップ優勝」
プロデビュー戦は4月4日の下部ステップアップツアー開幕戦。下部とはいえ、年間19試合で年間賞金総額は4億3000万円。「1年間修行して来年レギュラーで戦える準備期間にしつつ、いろいろ経験を積みながら頑張りたい。今季の目標はステップ優勝ですね」。来季の今頃、今度はレギュラーツアー開幕戦の出場権を取って、再び沖縄に戻ってくる。
12月には初の賞金をゲット
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プロテスト合格で人生は大きく変わった。「結構みんな見てくださってて、いっぱいおめでとうって言ってもらいました」。1カ月後の12月6日から3日間行われた新人戦の加賀電子カップでは首位に4打差の4位に入り、初の賞金をゲット。その後もQTや協会のセミナーで、プロアマや前夜祭などでのスポンサー対応やビジネスマナーを学んだ。「結構実感は湧いてきました」。どたばたの3カ月間を過ごしてきた。
なないろ生命が所属先、PGMが練習拠点を支援
〝浪人時代〟2021年から3シーズン参戦した、プロテスト合格前の若手を応援する賞金大会「マイナビネクストヒロインゴルフツアー」で支援の輪が広がった。所属先は21年に同ツアーのプロアマで関係者とラウンドしたことがきっかけで支援を受けていた、なないろ生命に決まった。「声をかけてくださって、ほんとにうれしい気持ちでいっぱいです」。1月には同ツアーのスポンサーで全国のゴルフ場運営を手がけるパシフィックゴルフマネージメント(PGM)の支援が決まった。基本的には関東が拠点だが、全国100カ所以上のグループゴルフ場を練習拠点として無償提供を受けられるなど、環境面が大幅に改善された。
ドライバーの飛距離アップが課題
課題は飛距離だ。政田のドライバーの飛距離は230~240ヤード。ツアー上位者より劣るため「アイアンが得意なので、もう少し飛距離を出してアイアンでセカンドを打ちたい。250ヤードは行きたいですね」と、154センチの小柄な体を鍛えあげる覚悟だ。
ジュニア時代は「プラチナ世代」のトップにも
政田の世代は「ミレニアム世代」や「プラチナ世代」と呼ばれ、デビュー時から活躍してきたプロが複数いる。政田はそのライバルを札幌新川西中2年と北海学園札幌高2年時の2度にわたり、上級生ごとなぎ倒して全国制覇を成し遂げ一躍注目を浴びた。「私的には、やっとスタートラインに立てたので、追いついて追い越せるように頑張りたい」。4度のプロテスト不合格を乗り越えた早熟のヒロインが、タレントひしめく国内女子ゴルフ界の勢力図に一石を投じる存在になってみせる。
■プロフィール 政田 夢乃(まさだ・ゆめの) 2000年7月28日、札幌市生まれ。北海学園札幌高出身。父の影響で3歳でゴルフクラブを握った。JLPGAのトーナメントには13年のニトリレディスに札幌新川西中1年時で主催者推薦で初出場。同じく20年11月の伊藤園レディスでは予選を突破して45位タイに入った。21年にアマチュア資格を返上。同年の「マイナビネクストヒロインゴルフツアー」第6戦で初優勝し、23年は4勝を挙げた。ドライバーの飛距離は240ヤード。スポンサーはサッポロドラックストア、トーガシ、エントリーほか。身長は154センチ。家族は両親と弟。