プロスポーツ
2024/01/01 00:00

元Vリーガーの道産子・古田史郎 旭川からビーチバレーでパリ五輪目指す

プロビーチバレーボール選手として来年のパリ五輪出場を目指す古田史郎(左)とペアを組む辰巳遼(本人提供)

20-21シーズンまでヴォレアス北海道でプレー

 元Vリーガーというビーチバレーボール界の異色コンビが〝不毛の地〟北海道から2024年パリ五輪に挑戦する。2020-21シーズンまでVリーグ・ヴォレアス北海道でプレーし、今季ビーチバレー日本代表に選出された古田史郎(35、DOTs、函大有斗高出)、奈良出身の辰巳遼(28、DOTs)だ。古田は23年8月に中国で行われたアジアバレーボール連盟(AVC)主催の「コンチネンタル杯オリンピックアジア大陸予選第1フェーズ(東アジア)」で、黒川魁(29)と日本代表ファーストペアを組んで2位。24年6月の開催が見込まれている日本を含めた6カ国が出場する第2フェーズ進出を決めた。来季は辰巳との新ペアで、北海道から初の五輪切符獲得を目指す。

09年バレー日本代表

 法政大在学中の2009年に全日本入りしたが、今度は舞台を砂の上に変え、五輪ロードを全力で疾走中だ。昨年10月に選ばれた6人の日本代表選手の中で、元Vリーガーは古田のみ。190センチの長身で、バレーボールの基礎能力は抜きんでており、かつ若返りを図った今回の代表ではキャリアの短さを伸びしろと評価され、代表最年長の35歳で選出された。「転向してからパリ五輪に対して準備期間が少なかったけど、届く可能性があるというか、そこに行ける可能性があるというギリギリのところを今走れている。手応えは非常にあります」と、現在は多忙で充実した日々を送っている。

8月コンチ杯では中国に敗れて2位

 昨季ペアを組んだ黒川寛輝ディラン(25)組での世界ランキングでは23年12月時点で国内2番手。ジャパンツアーランキングは7位、同個人ランキングは18位。同8月のコンチネンタルカップには、古田・黒川ペアともう一組が出場。二組とも香港に勝利したが中国に敗れ2位。1位通過できていれば、一気に最終関門の第3フェーズ出場切符を獲得でき、逆に3位以下なら国枠の出場権を逃すという中で、五輪出場への道筋をつなげた。第2フェーズへ向けた代表選考スケジュールはまだ発表になっておらず、横一線状態。今後は今年2月中旬以降にブラジルへ渡り、1カ月半ほどの合宿を行う予定。「6月に合わせて、選んでいただけるように、日本の代表になれるように」と追い込んでくるつもりだ。自らでつかんだ切符をここでほかに譲るわけにはいかない。

転向当初は競技の違いに戸惑いも

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