アマスポーツ
2023/12/27 19:00

札幌山の手2年連続の決勝進出ならず 岐阜女子に完敗【ウインターカップ】

表彰式で笑顔を見せる札幌山の手の巻主将(中央)=撮影・玉田順一

■全国高校バスケットボール選手権 第5日(12月27日、東京体育館)
▽女子準決勝 岐阜女子76-46札幌山の手

相手との平均身長は5センチ以上

 昨季準優勝の札幌山の手は、留学生選手を擁しスタメン平均身長で5センチ以上上回る岐阜女子に苦戦。激しいディフェンスに阻まれ生命線の3点シュートはわずか6本。本来のプレーを発揮することはできず大差で敗れ2年連続の決勝進出を逃した。

最後まで攻め貫き会場から拍手

 涙のブザービーターだった。第4クオーター(Q)残り1.5秒。PG高橋優希(1年)からラストパスを受け取ったSG巻朋花主将(3年)が迷わず3点シュート。試合終了のブザーと同時にリングに吸い込まれるのを確認すると、その場に泣き崩れた。「決勝に行きたかった。最後は絶対自分が打って終わってやるって気持ちでボールをもらいに行ったし、絶対打ってやるって気持ちでやったら入った。3年間がこの試合で終わりって気持ちが込み上げてきて崩れました」。最後まで攻めを貫いた姿勢に会場から大きな拍手が送られた。
 

試合後、札幌山の手の栗林(右)に励まされる巻主将(中央)

 

2年連続バースデー勝利ならず

 巻主将にとって2年連続誕生日に迎えた準決勝。試合前練習では応援席からバースデーソングが送られ「ちょっとはずかしかった」。肩の力が抜けて試合に入ることができたはずだった。マッチアップについたのは、準々決勝の桜花学園(愛知)戦で37得点した相手のエースPG絈野夏海(3年)。ビデオを見て対策を練った。「自分たちもトップリーグでやった時は、すごいたくさん点数を取られてしまっていた。あとは留学生のところをしっかりみんなで抑えようって話はしてたんですけど、正直、抑えることができなくて、入りで10点ぐらい開いてしまった」。絈野には両チーム最多の22得点を許し、リバウンドは札幌山の手の32本に対して、186センチ留学生の18本を含む58本と太刀打ちできなかった。

「まだ逆転できるとは思ったが」

 チームには焦りも出始め、無理にシュートを打つシーンが目立ち始めた。「前半の14点差ぐらいはスリーポイントが当たれば逆転できるって思ってたんですけど、3ピリで20点開いた。4ピリで十何点差だったら、まだ逆転できると思ってたんですけど、やっぱ30点まで行った時は、ちょっとさすがにやばいって思いました」。一度狂った歯車は最後まで嚙みあわなかった。

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