日本ハムに在籍した期間は４年と長くないが、金子特命コーチがチームに残した〝財産〟は多い。多くの後輩たちが沢村賞右腕に質問をぶつけ、貴重なアドバイスをもらってきた。

　昨年から使用する１軍投手陣用のリュックサックは金子コーチが寄付したものだ。以前の肩掛けタイプから「持ちやすいし、保冷も兼ねている」と機能性を重視したものを選んだという。

　鎌ケ谷「勇翔寮」の風呂場にある本棚もそうだ。昨季中、脱衣所に漫画がバラバラに散らばっているのが気になり、「本棚を作ったほうが整理もしやすい」と自ら購入。「僕は部屋も居心地悪いのが嫌い。Ｏ型なので、見えるところだけきれいにしておくタイプです」と明かしてくれたこともあった。

　口数は決して多くないが、細やかな気遣いができる。そこが後輩たちに慕われた理由だろう。