ファイターズ
新庄監督 積極起用で今季初4連勝「日替わりヒーローをつくる」

■パ・リーグ7回戦 日本ハム5ー3オリックス(5月20日、京セラドーム大阪)
2カード連続の勝ち越し 3位オリックスと3ゲーム差
今年は違う。日本ハムは20日、京セラドームでオリックスを破り、2カード連続の勝ち越しを決め、今季初の4連勝を飾った。この日も新庄剛志監督(51)の起用法、戦術がハマった。順位は4位のままだが、3位オリックスとのゲーム差が「3」まで縮まった。
勝ってなお攻めのメンバー入れ替え チーム内競争は激化
前夜は控えだった中島、アルカンタラ、矢沢、細川がスタメンに名を連ねた。けが人が続出している現状も踏まえ、勝っても適材適所でメンバーを入れ替える。象徴的な場面は六回。矢沢が内野安打で出塁し、細川が右中間へリードを広げる適時三塁打を放った。指揮官は「そんなに出場機会がない選手たちが最近はことごとく結果を出してくれる。うれしいですね」としてやったりだ。
実績の少ない選手が1軍の舞台で貪欲に結果を求めている。チーム内の競争は激化。狙い通り、好循環が生まれていて「やっぱり争わせるということに意味がある。日替わりヒーローをつくっていきたい。今日は細川君だった。あの1点は大きかった」と強調した。
昨季の起用が確実に結実 新庄監督「今度は選手に助けてもらう」
昨季、負傷離脱していたガントを除き、支配下選手全員を1軍で起用。課題を明確にした上で、プロの自覚を芽生えさせた。まいた種が、成果として表れているのかもしれない。好調の要因に触れた新庄監督は「使い方がいいんです。使い方がいいんでしょ?」と冗談交じりに笑った。
当然、手応えはある。「最近は、采配が当たっていますけど、これが当たらない時に、今度は選手に助けてもらう」。時には苦言を呈することもあるが、期待の裏返し。今はチームの命運を委ねられるほど、選手を信頼している。