高校野球
2021/10/03 14:58

立命館慶祥・藤田が親友撃ちのV打 北照との延長戦制した

1―1の延長十一回1死二塁で右前に勝ち越し打を放つ立命館慶祥の藤田(撮影・小田岳史)

■秋季全道高校野球(2日、札幌円山ほか)

2回戦4試合が行われた。立命館慶祥は延長十一回に3番・藤田大誠左翼手(2年)の右前適時打で勝ち越し、北照に3―1で勝利。4年ぶりの8強入りを決めた。

 幾多のピンチを耐えしのぎ、数少ないチャンスをモノにした。立命館慶祥は八回までわずか1安打も、九回に3安打を集中させ、土壇場で同点。延長の末に北照を撃破した。
 やられっぱなしで終わるわけにはいかなかった。延長十一回1死二塁。勝ち越しの好機で藤田に打席が巡ってきた。マウンドには恵庭シニア時代のチームメートで、当時のキャッチボール相手でもあった中鉢大喬(2年)が登っていた。
 この日はここまで3打数0安打に抑えられていた。「絶対に打ってやろう」。高めの直球に振り負けず、一、二塁間を破る決勝の適時打。「やっと打てた。最高の気持ちだった」と笑顔で殊勲の一打を振り返った。
 鉄壁の守備が終盤の逆転劇を呼び込んだ。一回にいきなり先制点を献上。それでも、エースとして今夏の南北海道大会を経験した杉本晃野投手(2年)が二回以降を無失点に抑えた。13安打を浴びながらも尻上がりに調子を上げ、バックも無失策、3併殺で右腕の快投を後押しした。
 滝本圭史監督(40)は「1点で抑えたことが大きい。守備の頑張りが全て」と勝因を口にした。
 2017年以来の8強。過去最高の4強進出を懸け、あす4日の準々決勝に臨む。藤田は「あいつ(中鉢)の分まで頑張りたい。どのチームがきても絶対勝つという気持ちを持って戦う」。悔し涙をのんだ親友の思いも背負い、頂点を目指す。(島山知房)

東海大札幌高 俊足石橋が3安打で勝利貢献

 9番・石橋皓太朗中堅手(2年)が3安打を放ち、七回コールド勝ちに貢献した。50メートル6秒2の俊足を生かし、二回に適時内野安打。四回にもバント安打でチャンスを拡大し、5得点のビッグイニングにつなげた。バッテリーをはじめ、夏のレギュラーが半分以上残り、優勝候補に名前が挙がる。石橋は「人生であと2回しか(甲子園出場の)チャンスがない。全員で甲子園に行く」と意気込んだ。

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