ファイターズ
2022/10/30 23:10

メジャー24勝・ガントがようやく〝日本デビュー〟 右肘痛から完全復活へ前進! フェニックスL

ようやく来日初実戦登板を果たしたガント。来季、新球場での登板も熱望した(撮影・桜田史宏)

■みやざきフェニックス・リーグ 日本ハム11-3四国アイランドリーグplus選抜(30日、アイビー)

 新球場で投げたい! 右肘痛の影響で離脱していた日本ハムのジョン・ガント投手(30)が30日、四国アイランドリーグplus選抜戦に先発し、〝日本デビュー〟を果たした。来日1年目の今季は公式戦登板なしに終わり、この日が約13カ月ぶりの実戦。予定通り1回を投げて2安打1失点だったが、最速150キロを記録するなど、完全復活へ一歩前進した。来季の契約は未定だが、本人は残留を希望している。

1回2安打1失点も最速150キロ「ちょっと緊張した」

 ようやく、大物助っ人がベールを脱いだ。初めて日本で実戦のマウンドに立ったガントは、久々の感触を確かめながら、徐々に徐々に出力を上げた。2安打を浴びて1点は失ったが、予定の1回を23球で投げきり、最速は150キロを計測。得意のチェンジアップで空振り三振を奪うなど、実力の片りんを見せた。

 「ちょっと緊張したけど、最初の1球を投げたら気持ちが戻ってきた。自転車は1回乗れるようになると忘れない。それを思い出して、気持ちを駆り立てました」

 もちろん、まだ本調子にはほど遠い。「カットボールの感覚がよくなかった」と課題を挙げ「全体的なグレードはCです」と厳しく自己採点。それでも長く右肘痛に苦しんできた右腕にとって、来日初登板を無事に終えたことは大きな前進だ。

 メジャー通算173試合に登板し、24勝をマークしている。新庄監督からも大きな期待を寄せられて入団したが、今季は1試合も投げられなかった。6月には自身の血液を加工して患部に注射し、回復を促す「PRP療法」を受け、懸命にリハビリを続けてきた。登板を待っていた北海道のファンには「今年に関しては本当に申し訳ないです」と頭を下げた。

来季契約未定も新球場にワクワク「ぜひ、マウンドで投げたい」

 今後、登板の予定はなく、近日中に米国へ帰国する見込み。来季の契約に関しては「球団の判断」としつつ、「ぜひチームに戻りたいです。来年、たくさんのファンの前でいいピッチングをする姿を見せたい」と、日本ハムでプレーすることを望んでいる。

 視線はすでに、北広島だ。「今まで見たことがないくらい美しい球場ができる。ぜひ、マウンドで投げたい」と笑顔を見せた。2年目の逆襲へ、意欲は十分。来年3月開業の新球場に思いをはせながら、契約延長の吉報を待つ。

あわせて読みたい