アマスポーツ
2022/09/13 23:05

《人ほっとコーナー》テニスUchiyama Cupで初めて線審を務めた篠田悠作さん(19)

線審として大会のスムーズな運営に尽力した篠田さん(左)。あこがれの内山プロと肩を組んで記念撮影した

 貴重な経験を積んだ。札幌市平岸庭球場で、11日まで2週間にわたって開催されたテニスの「Uchiyama Cup 2022」で線審を務めた。札幌市出身の内山靖崇プロ(30)が創設した国際テニス連盟公認の大会だ。

「一つの判定が選手の人生を左右する」

 公式大会で審判員を務めるのは初めて。それでも堂々とジャッジを下した。「一つの判定が選手の人生を左右する。責任は重大。緊張感はありましたけど、充実感いっぱいで楽しむこともできました」と笑顔を見せた。

昨年選手として出場し裏方に興味

 元々はプレーヤーだ。全国大会への出場経験もある。昨年、選手として同大会に出場し、裏方に興味を持った。「審判や運営の方々など、支えてくれる人がいて大会は成り立つ。新たなことにも挑戦したかった」。北海道のテニス界発展を願う内山プロの意志にも感銘を受けた。

 今年の大会前、内山プロに線審での参加を直訴し、快諾を得た。内山プロは「選手だけじゃなく、テニスに関するあらゆる環境を整えるのも開催目的の一つ。篠田君のような存在は心強いですし、喜ばしいこと」と目を細める。

全日本選手権も「やりたい」

 先も見据える。大会でのパフォーマンスが認められれば、10月下旬の全日本選手権で線審を任される可能性もある。「ぜひ、やりたい。実現できたら、自信をもってミスなくジャッジする。選手が気持ち良くプレーできるようにするのが審判の役目」と意気込む。

 「Uchiyama Cup」期間中には審判団による研修会も行われた。今年の全英オープン本戦(6月下旬~7月上旬)で線審を務めた宮田雄貴さん(29)は「私も初めてのジャッジは大学1年の時。若者の挑戦を応援したいですし、ぜひチャンスをつかんでほしい」とエールを送る。

 テニスを愛する道産子ラインズマンの挑戦は始まったばかりだ。

■プロフィール

篠田 悠作 (しのだ・ゆうさく) 2003年5月17日、札幌市生まれ。小、中学時代を栃木で過ごす。テニスを始めたのは小学校低学年の時。小学4年時、ジュニアスカウトキャラバンに選出され、ロサンゼルスへの海外遠征を経験した。小学5年時には関東ジュニアでベスト8入りし、全日本ジュニアにも出場。札光星高2年時には全国選抜大会に団体と個人で出場。現在、早大スポーツ科学部1年。175センチ、60キロ。家族は両親と妹。

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