コンサドーレ
2022/08/23 23:00

《平川弘のCool Eye》20日鳥栖戦でFW金健熙がデビュー 器用なプレーで好機演出

 鳥栖戦(20日)は1―2と逆転負けを食らった札幌。ホーム4連戦の初戦だった神戸戦を落とし、もう負けられないゲーム。サポーターの声出し応援もむなしく結果は出なかった。

 前半は札幌が良いかたちを再三つくり、ゲームをコントロールした。前線からのプレスも効いて鳥栖の攻撃を抑えこんだ。先制点も相手のくさびの落としミスを拾って、一気にギアを上げてショートカウンター。FW小柏の絶妙なアーリークロスにFW興梠が合わせ、歴代2位の佐藤寿人に並ぶJ1通算161得点となった。

 だが、後半はお互いの選手交代によって戦況は一変した。札幌は足首のけがが心配された興梠と、けが明けの小柏を引っ込め、FW金とMF青木を投入した。金はファーストプレーで好機を演出したが、FW菅が決め切れなかったことで、札幌は流れを失う。鳥栖は途中出場のFW垣田を軸に分厚い攻撃を仕掛け、圧力には威力があった。

 金の札幌デビューはもっと時間が掛かるだろうと思っていた。まだトップコンディションではないが、ペトロビッチ監督が使ってきたのは彼が即興でも順応できる器用さがあると判断したからだろう。

 起点となるポストプレーはまずまずだった。ゴール前でボールを引き出し、FWトゥチッチ、ドウグラスとの違いを見せられるかが鍵。次のC大阪戦でも出場チャンスはあると思う。早い段階で得点を決めれるかがすべて。そうなればJ1残留に貢献してくれるかもしれない。(本紙評論家)

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