ファイターズ
2022/08/18 23:40

《鶴岡慎也のツルのひと声》伊藤大海〝らしさ〟発揮し役割全う、10勝は遠くない

気迫の投球をみせる伊藤

■日本ハム1-2楽天(18日、札幌ドーム)

 10勝目を逃した伊藤だが〝らしさ〟を十分に発揮した。立ち上がりから調子は良くなかった。右打者の外角と左打者の内角へのボールが決まっていなかった。この対角線の球が生命線のピッチャー。となれば当然、組み立てに苦しむ。

 それでも7回⅔を2失点。しかも自責点は1。緩急を駆使し、自身の状態に合った投球を選択しながら試合をつくった。四回、岡島にスプリットを痛打され、1点を先制された。以降は、同じ落ちる球でも落差が大きいフォークに切り替えた。

 勝負どころを間違えない集中力と臨機応変さ。そして何より気持ちの強さ。交代を告げられた場面。マウンドにうずくまっていた姿が印象的だった。自身の10勝目、チームの連敗ストップも懸かっていた。悔しさは相当だったはずだ。

 とはいえ、絶好調ではなくても試合を壊すことなく、先発投手の役割を果たした。10勝到達は遠くない。さらなる上積みも期待できる。

コロナから復帰の宇佐見 2安打&好リードで存在感

 新型コロナウイルス感染から復帰した捕手の宇佐見も存在感を示した。離脱していた間、ライバルたちが結果を出した。焦りもあったに違いない。そんな中でもしっかりと調整し、1軍に再昇格してすぐに2安打。伊藤も巧みにリードした。今後も正捕手争いは宇佐見が中心となっていくだろう。(本紙評論家)

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