高校野球
2022/07/23 23:00

旭東53年ぶり決勝進出 11度目挑戦で初の聖地へ 

今度こそ夏の甲子園初出場決める! 53年ぶりに決勝進出を果たした旭東ナインが応援スタンドに向かって喜びを爆発させる(撮影・桜田史宏)

▽全国高校野球選手権北北海道大会準決勝 旭東7ー5滝川西(23日、旭川スタルヒン)

31年ぶり旭川対決

 北大会の準決勝2試合が行われ、決勝は31年ぶりに旭川対決となった。旭東は滝川西を7―5で下し、53年ぶりに決勝進出。2番・丹代暁二塁手(3年)が2安打1盗塁で3得点に絡んだ。旧制・旭川中時代を含め、夏の道大会では過去10度決勝に進んでいるが全敗。創立120年目の節目に歴史を変えるチャンスが巡ってきた。

丹代「自分たちの代で歴史を塗り替えたい」

 旭東が初の甲子園へ11度目のマジック「1」をともした。好機を演出し、3度ホームに生還した丹代は「うれしい。自分たちの代で歴史を塗り替えたい、とやってきた」と、史上5度目の旭川決戦となった決勝に挑む。

 丹代は中学硬式の旭川北稜リトルシニアで全国大会にも出場した。高校に入ると1年夏にただ一人、1桁背番号で三塁手でデビュー。しかし、旭大高との支部代表決定戦では1点リードで迎えた九回の守備で自らの失策からピンチを広げて逆転負け。「自分のせいで3年生を引退させてしまった。その時の3年生が頑張れよって言ってくれた」と、敗れた先輩の思いも胸にグラウンドに立つ。

世陸・女子やり投げ銅のOG北口から刺激

 試合前、OGの北口榛花(24)が陸上世界選手権女子やり投げで、日本勢初の銅メダルを獲得。佐藤俊行監督(42)は22日に予選をトップ通過した際、北口の笑顔の写真を野球部のグループLINEに「みんなと同じ、いい笑顔だね」とコメントを添えて送信。準決勝の前も「先輩、頑張っているから頑張ろうな。これも追い風だな」と話してチームの士気を高めた。丹代は「東高から世界で戦っているのは自分たちにもすごい励みになる」とナインも刺激をもらっていることを明かした。

 決勝で戦う旭大高とは新チームになってからの練習試合で1勝2敗。直近の試合で勝利を収めた。丹代は中学時代のチームメートが旭大高に複数おり「決勝で元チームメートとできるのは、めちゃくちゃうれしい。一人一人が最高のプレーをしないと勝つことは厳しい。そのためにみんなで全力で1勝をつかみにいきたい」。過去10度の準優勝で涙をのんだ歴史に、今度こそ終止符を打つ。

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