高校野球
2022/07/03 23:00

北照・谷口魁、塁 「兄弟甲子園」最後のチャンス

まずは支部突破。〝兄弟甲子園〟を目指す北照の谷口魁(右)、塁兄弟

▽全国高校野球選手権南北海道大会 小樽支部予選Aブロック代表決定戦 北照11-1樽桜陽(3日、市営桜ケ丘)

 小樽支部Aブロックは北照が11―1で樽桜陽を五回コールドで下し、7大会連続47度目の代表権を獲得した。この夏、主将に復帰した谷口魁捕手(3年)が4打数4安打1打点と打てば、2番の弟・塁二塁手(2年)が高校初アーチを含む3安打2打点と揃って活躍。最初で最後の〝兄弟甲子園〟を目指す。

兄・魁4安打1打点、弟・塁は高校初アーチ含む3安打

 春の準V・北照が、甲子園への第1ハードルをクリアした。コールド勝ちの原動力となった、兄の谷口魁は二回の第1打席から4本続けて、鋭い当たりを放ち、打線を活気づけた。序盤に大量リードしたが、「最後のアウトを取るまで何が起きるか分からない」と、攻撃の手を緩めることはなかった。

 弟・塁も兄に負けじと打ちまくった。四回1死二塁では、初めての柵越え。「風が運んでくれた。ホームランを打つような選手ではない」と謙遜した。小中と同じチームでプレーし、「一緒に甲子園に出たい」と当然のように兄に続いた。昨夏から2人揃ってベンチ入りも2季連続で道大会初戦敗退。今夏が〝兄弟甲子園〟への最後のチャンスでもある。

関西遠征で甲子園ツアー「また校歌を歌いたい」

 兄・魁の主将就任、実は現チームで延べ5人目だ。昨秋の新チーム始動時、魁と石山蓮(3年)がダブル主将に就任。その後、2人の主将を挟み、春の全道期間中に選手間投票が行われた。魁は演説で「何があっても、目標である甲子園8強に行きたい、ついてきてくれ」と仲間に訴え、再任された。

 すでに聖地で予行演習は済ませてきた。6月10日にチームは関西遠征。到着後、甲子園でスタジアムツアーに参加。グラウンドで校歌を歌えるオプションを迷いなく選択。魁は「また甲子園で校歌を歌いたい。2人で目指せるのは今年で最後。弟と切磋琢磨したい」。夏は初めての校歌を大観衆の前で披露する。その時まで負けるわけにはいかない。

【高校野球の記事一覧はこちら】

あわせて読みたい