高校野球
2022/05/07 23:30

出た~!苫中央・斉藤がNPBスカウトもうなる自己最速150キロ!

苫中央の大型右腕・斉藤が七回に登板し、3者連続三振。今季初公式戦でいきなり150キロをマークした(撮影・西川薫)

 春季全道高校野球支部大会が7日、6支部で開幕し、18試合が行われた。室蘭支部では、苫中央のプロ注目大型右腕・斉藤優汰(3年)が苫西・白老東・富川・えりも・室工連合との1回戦で七回に登板。自己最速を更新する150キロをマークするなど1回3奪三振で七回コールド勝利に貢献した。順調に日程を消化すれば、15日に10支部の代表が出揃う。

 ▽春季全道高校野球室蘭支部1回戦(7日) 苫中央7-0苫西・白老東・富川・えりも・室工

1回3K スタンドからどよめき

 出た~!! 150キロ!! 七回、2者連続三振で迎えた3人目。苫中央の斉藤がカウント0―1から外角低めへ直球を投げると、スタンドからどよめきのような歓声が上がった。189センチ、91キロの大型右腕は「うれしい。150キロオーバーが目標なので、152、3キロぐらいは出したい」。今季公式戦初登板を終え、納得の表情を浮かべた。

 悔しさを糧に冬を越え、たくましさが増した。昨夏と秋は道大会に進出も制球が安定せず敗退。走り込みと筋トレで体重は6キロ増。スクワットは約50キロ増の150キロを挙げるようになった。さらに投球フォームを一から見直し、「一本足で立った時に安定して立てるようになって、ボールがばらつかなくなった」。この日は全球直球縛りで11球。ボール球は1球のみ。平均球速は146.1キロと抜群の投球内容だ。

 ネット裏に陣取ったNPB3球団のスカウトもうならせた。巨人の柏田貴史スカウト(50)は「真っすぐのスピードは出てるし、上背もある。未完成で伸びしろもある。春先にこれだけ投げられているのは、冬もしっかりとやっている証拠。楽しみ」と、引き続き注目していく方針だ。

 2学年先輩の日本ハムの左腕・根本悠楓投手(19)とは全くタイプが違うパワー型。自らもプロ入りの夢を抱く。そのためにも、もうこの年代では負けられない。「全員で勝てるように、まずは自分が投球をしっかりして守備から流れをつくっていきたい」。発展途上の豪腕が、8年ぶりの春の全道進出へけん引する。

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