コンサドーレ
2022/04/02 23:40

コンサドーレ開幕6戦連続ドロー 荒野退場にミシャ激高…闘志むき出し死闘も

後半27分、金子は今季リーグ戦初得点となる同点弾を決めた(撮影・金田翔)

■札幌1-1浦和(2日、札幌ドーム)

後半27分に金子が同点弾「次は絶対勝つ」

 死闘はドロー決着。北海道コンサドーレ札幌はホームで浦和と対戦し、1―1で引き分けた。前半30分にPKで先制点を献上するも、後半27分にMF金子拓郎(24)の今季リーグ戦初ゴールで同点に追い付いた。開幕から6戦連続の引き分け。次節こそ、今季初勝利をつかむ。

 荒れに荒れた90分の死闘は、1―1の痛み分けに終わった。後半32分にMF荒野が退場。札幌は10人になってもなお、一歩も引かず勝ち点3を求めた。結果は開幕から6戦連続ドローの珍事。執念の同点弾をぶち込んだ金子は、「1人少なくなった状況で全員で守れたのは良かったが、カウンターで惜しいシーンまではいけていた。10人だろうが点は取れたと感じている」と悔しそうに話した。

 勝利こそ奪えていないが、昨季から目指してきた粘り強い戦いは、形になってきている。1点ビハインドの後半27分、MF高嶺からのパスをエリア内で相手を背負って収めた金子が、体勢を崩しながら左足で蹴り込んだ。今季リーグ戦初得点に何度もほえたエースは「どんな体勢でも隅に蹴れば入ると思っていた。冷静にコースを狙えて良かった」と胸を張った。

 キックオフとともに敵陣で肉弾戦を挑み、立ち上がりから試合の主導権を掌握。PKで先制点こそ与えたが、FWユンカー、MFモーベルグら強力助っ人を封じ、警戒していたカウンターも止めた。金子を筆頭に、足がつるまでボールを追った。気迫むき出しで、最後まで1人少ないことを感じさせなかった。

 ペトロビッチ監督は、テクニカルエリアを飛び出し、いつも以上に感情をむきだしにした。試合後の会見では、意見の分かれそうなレフェリングや、負傷者のために蹴り出したボールを返さなかった相手選手の振るまいに不満を隠さなかったが、「非常に厳しい状況で最後までよく走り戦い、ゴールを目指して戦った選手たちをたたえたい。彼らのパフォーマンスは素晴らしかった」とねぎらった。

 4月は公式戦8試合が組まれている。「チームの総合力が試される」と金子は言う。激しい消耗戦の4日後には、アウェーでの鳥栖戦が待つ。「一つ勝てばチームの自信にもなるし、勢いもつく。きょうの引き分けは切り替えて、ポジティブに捉え、次は絶対勝つという気持ちで臨みたい」と背番号9。今は我慢の時。一つの勝利が、必ずチームに推進力を生む。

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