ファイターズ
2022/03/09 13:17

≪荒木大輔のズバリ解投≫ 万波 打席で余裕 投手にとって「嫌な存在」

八回に代打で同点3ランを放った万波

 万波が猛アピールを続けている。今回の打席は内容も良かった。直球が続いた後の変化球に対応し、仕留めた。昨季までなら体勢を崩され、簡単に打ち取られていても不思議ではない組み立てだった。

 今の万波は投手にとって「嫌な存在」だ。投手は、いかに打者のタイミングを外し、体勢を崩すかを考えながら投げている。好調さもあって、打席で相手投手を見下ろすように余裕を持って対峙している。

 パワーは元々、申し分ない。新庄監督ら首脳陣のアドバイスも効いたのだろう。強振する必要はない。無駄なく、自然にパワーを生かすことができている。

 ただ、これからが重要だ。オープン戦が進んでいけば、各球団の一線級との対戦が増えてくる。当然、攻め方も変わってくる。課題を克服するたびに新たな〝高い山〟が現れる。それがプロ野球の世界。今の勢いを保ちながら、一打席一打席を大事にしてもらいたい。

 高浜も4安打。ファーム落ちし、そこから再昇格して1軍首脳陣の前で結果を出した。育成契約から、はい上がり、支配下に返り咲いた20年の姿が重なった。2人のさらなるアピールに期待したい。(本紙評論家)

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