ファイターズ
2022/03/01 14:26

新庄F サバイバル継続 まだまだ横一線のレギュラー争い

ガッツポーズは手応え十分の証! キャンプを終え、右拳を突き上げる新庄監督(上)手締めを前に監督、選手、スタッフが輪をつくった(撮影・松本奈央)

春季キャンプ終了

 サバイバル継続だ! 日本ハムのビッグボス・新庄剛志監督(50)が28日、初めて指揮官として臨んだ春季キャンプを打ち上げ、今後は積極的に1、2軍の入れ替えを行っていく意向を明かした。1カ月間、選手のプレーに目を光らせてきたが、まだまだ「横一線」を強調。レギュラーは誰一人、保証されていない。2軍でもふて腐れず、準備を怠らない選手にはどんどんチャンスを与えていく。

目に付いた選手は「全員」

 充実の1カ月を終えても、ビッグボスの考えは変わらなかった。初めて監督として過ごした春季キャンプを「5日間くらいに感じるほど早かったし、楽しかった」と振り返りつつ、採点は「点数つけるのは嫌い。それ、やめません?」と笑顔で拒否。目についた選手は「全員」と即答し、「個人名を挙げるシーズンにはしたくない。全員一緒」と改めて横一線を強調した。

 シーズン開幕まで残り1カ月を切ったが、レギュラーは未定だ。新庄監督は今後の1、2軍メンバーの入れ替えについて「あるある。めちゃくちゃある。入れ替えは激しくする一年にする」と明言。「気持ちがある選手は上げるし、気持ちがない選手は下げる。そのままユニホームを脱がないといけない状況に追い込まれるのは自分」と覚悟を求めた。

 2軍行きは、必ずしも降格ではない。「調子いい、もう使えるって分かったら、(他に)見たい選手いるから、という移動(2軍行き)は増える」と断言した。

 ただし“投げやり”になるのは厳禁だ。「ふて腐れていいことない。だって、練習で動きが悪い―。誰の問題ですかって話。じゃあ移動(2軍落ち)しましょう―で、なんでやねん、なんでおれ?ってなること自体もうプロとして失格だと思う」と言い切った。

 今キャンプでは、フラフープを使った送球練習、全打者が1死満塁の状況で打席に立つ紅白戦、臨時コーチの招集など、多くの“仕掛け”を用意。チームの成長を促した。選手たちの姿勢には「イメージでは練習しないと思っていたけど、朝の6時半から夜の8時半まで練習する。みんなが夢見ている舞台に立ちたいという気持ちで練習しているのがよく伝わってきた」と大きな手応えを感じている。

 キャンプ最終日のこの日も、捕手・田宮への外野守備指導や、バックネット前に設置されたビッグボスステージからのファンサービスなど、精力的に動き回った。「さあ出発というか、違う場所での戦いが始まっていくんだな」。3月25日の開幕戦でグラウンドに立つのは誰か―。あす2日からはオープン戦の舞台を札幌に移し、生き残りを懸けた弱肉強食のバトルが続いていく。

近藤 選手代表して手締め

 全選手を代表して手締めのあいさつを行った。「見ているみんなをワクワクさせ、子どもたちが憧れるようなチームを目指して、1年間、全力で戦っていきましょう」。ビッグボス同様、ファンを意識しながら、ペナントレースを戦い抜く構えだ。個人的には新型コロナの陽性判定を受けた影響で出遅れたが、現在は万全。「(遅れを)取り戻そうと、いい具合に追い込めた。100点に近いキャンプ」と充実感をにじませた。(名護)

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