札幌旭丘 令和版〝奇跡のバックホーム〟 延長十回の激戦制して秋初の全道切符【秋季・札幌支部】
■秋季全道高校野球札幌支部(9月28日、札幌麻生)
▽代表決定戦 札幌英藍1-2札幌旭丘
あわや犠飛で1点献上と思いきや…
1958年創部の札幌旭丘が札幌英藍との激戦を制して秋の全道初切符をつかんだ。1-1で迎えた延長十回表の守備、1死二、三塁、左翼への飛球を宍戸玲雄(れお)外野手(2年)が本塁ダイレクト送球で三走を補殺するビッグプレーで切り抜け、その裏の押し出しサヨナラ勝ちにつなげた。この春に赴任した河崎淳監督(61)は秋に指揮官になったばかりだが、前回赴任時の09年には部長として南北海道大会初出場を経験。今年8月上旬には今夏の神奈川4強・慶応と江別市内で合同合宿を行い、さらに同下旬に紋別で行われた夏の甲子園4強・横浜の合宿に指揮官が単身参加するなど、神奈川2大強豪校のマインドを取り入れ、チーム力向上につなげた。
札幌の東・西・南・北に続く市内屈指の進学校が、令和版〝奇跡のバックホーム〟で部の歴史に新たな1ページを刻んだ。延長十回1死二、三塁。そこまで9回1失点と粘りの投球を続けていたエース・梅津竜雅投手(2年)の初球を捉えた打球は左翼ほぼ定位置へ。「終わった」と失点を覚悟するのも当然だったが、宍戸は諦めていなかった。中継の内野手を使うよりも「自分で投げた方がいい」と、自慢の強肩で本塁めがけて左腕を全力で振ると、送球は大きな放物線を描いて186センチの卒間蕾緯(らい)捕手(2年)のミットへ。三走を本塁タッチアウトで併殺完成。「球が浮いてしまったのでやばいかなと思ったんですけど、たまたまいいところへ行ってくれてアウトになったので安心しました」。出迎えた仲間にもみくちゃにされながらベンチに戻ると、裏の攻撃では無死満塁から押し出し四球で三走の宍戸がサヨナラのホームを踏んだ。
強力な援軍がスタンドから全力応援
メンバーは18人全員ベンチ入り。この日は終業式で全校応援は実現しなかったが、スタンドで声をからす石川愛菜(えな)マネジャー(2年)の下に強力な援軍が駆けつけた。8月のチアリーディング日本選手権高校の部で準決勝に進出した同校「A.H.C MARINES」の新チーム19人だ。スタメン9人それぞれの振り付けと応援歌を事前に考え、アカペラで熱唱しながら選手を応援。チアの岩谷夏葉主将(2年)は「各自で練習してきたり、みんなで合わせたりして、すごく楽しく応援できました」。マウンドの梅津も「めちゃくちゃ聞こえました。背中から押されている感じで、ウキウキで投げました」。試合後には球場敷地内で感謝の思いを伝えた。
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