【一問一答】FSE新社長に前沢賢氏 ファームの道内移転は「恵庭、江別、苫小牧、この3市町村に-」
エスコンフィールド北海道を含む北海道ボールパークFビレッジを運営するファイターズ スポーツ&エンターテイメントは16日、新社長就任記者会見を開いた。新たに代表取締役社長に就任した前沢賢氏(51)と小村勝前社長(60)が出席。ファームの道内移転など今後の構想や北海道への貢献について語った。一問一答は以下の通り。
小村前社長「先ほど、株主総会、役員会で前沢氏が新社長に決定しましたのでご報告申し上げます。私は3年間、開業からやらせていただきまして、本当にファンの皆さま、ステークホルダーの皆さま、ここにいるメディアの皆さまのおかげで、なんとかここまでやってくることができました。私は就任した時から、1年でも1日でも早く前沢さんにバトンを渡したいと思ってましたので、きょうこの日を迎えられること、本当に喜ばしく、うれしく思っております。きょうもたくさんの方にお越しいただいて、前沢さん、結構人気あるんだなと思ってるんですけど、本当にこれから同様、次のステージに向けてファイターズ スポーツ&エンターテイメント、もしくはファイターズ、北海道を元気にするように頑張っていきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。3年間本当にありがとうございました」
前沢新社長「ただ今、ご紹介いただきましたファイターズの前沢です。本日はお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。まず私を推薦いただいたということは、FSEをさらに成長させていきなさい、進化させていきなさいということを井川オーナー、小村社長がおっしゃっているんだと思います。もともとエスコンフィールドを造らせていただいて、一息つくかなと思っていましたけど、全くそのような気は起こらなかったんですね。起こらなく、やっぱりまだまだ成長していきたい、この会社で、この北海道でという思いも強かったものですから、去年の10月ぐらいに井川オーナーと小村社長からお話をいただきましたが、大変ありがたいお話でしたし、身に余る拝命だと思ってますので、引き続き精進していきたいと思っています。またFSEで今は開発本部長ということで、不動産開発ならびにその他を手がけておりますが、当社の根幹であるのはチームであったり、既存のプロ野球事業だと思ってますので、そこの一丁目一番地を忘れずに今後もまい進していきたいと思っております。本日はお集まりいただきありがとうございます」
-あらためて施設を運営する企業のトップに立った抱負を
前沢新社長「まず、私一人だけでやってきたわけでは当然ありませんし、隣にいる三谷さんもいましたし、優秀な部下、同僚もいました。ならびに温かく見守ってくれる小村社長はじめ吉村さん、岩本さんみたいな人たちもいてくれたので、ここまでできたなと思っています。そういう意味で言うと、これからどうしていくかということは色々考えることもありますけども、大きな方針転換をして何かを進めるということは特段考えておりません。ただ当社においても北海道においても、まだまだ当社微力ですけどもできることはあるのかなと思っているところは多々ありますので、そこは愚直に推進していきたいと思ってます」
-今後、Fビレッジをどのように進化させていきたいか、現時点での構想は
前沢新社長「これは私が社長になったからということではありませんけども、これまで開業から数年たちまして、まずはその観光地化ということを目指してやってきました。おかげさまをもちまして450万人を超えるご来場者をいただいたというのはある一定の評価かなと思っております。ただここからさらに成長させていくためには、観光地化プラス、マチ化というようなことが必要だと思ってますので、この2つをハイブリッドさせた形でさらに進化させていきながら北海道に貢献していきたいと思っております」

-このタイミングで経営体制を分ける狙い、共に歩んできた前沢氏にかじ取りを任せるにあたり期待するところは
小村前社長「まず順序逆になるかもしれないけど、前沢に渡したいというのはもう1年目からずっと思ってましたので。当然、このFビレッジをプロジェクトから立ち上げて一番愛してる男であり、前沢だけでなく先ほどの三谷さんとか岩本さん、吉村さん、いろんな方々がここに力を結集してこのFビレッジを立ち上げて、当然、平らな道ではなかったというのは思うんですけども、そこをクリアしてここまで持ってきたということで、もう私の役目は全くなくて、いち早くバトンを渡すべきだと思ってました。今回、球団と事業を分けるという感覚は全くなくて、当然、先ほど前沢が言った通り、チームと一体化しながらやっていきますので、そういう意味では決して何か今と大きく変わるのかなということじゃなくて、前沢にトップに立ってもらってけん引していただく。やっぱりこれから新駅ができる、もしくはファームの件、いろいろありますので、スピードを持った経営をやっていくためには前沢に引っ張っていってもらう方が一番いいだろうというふうに思ってますので、今回このタイミングでバトンを渡すことができました」
-小村氏は今後、球団経営に軸足を置く形に。ファイターズ スポーツ&エンターテイメントとどのように連携をしていきながら、チームの強化、ファンサービスなどを強化していきたいか
小村前社長「もちろんこの事業で皆さまからいただいたいろんなものをチームに投下しながら、先ほど前沢が言った通り、一丁目一番地は野球ですので、野球を強くするためにこの町を元気にして、また北海道を元気にしていこうという思いがあります。球団だけではなくて今回、日本ハムグループの方のスポーツ&エンターテイメント事業部というのが新しく立ち上がりますので、そちらの方も担当いたします。ただその日本ハムグループのスポーツ&エンターテイメント事業部のど真ん中はもうほぼファイターズですので、当然ファイターズのやることを一緒にやりながら、日本ハムグループの中でそういったファイターズの立ち位置をしっかり持ちながらエンターテイメント事業ということで、食だけではない日本ハムグループの形を共につくっていければなというふうに思ってます」
-Fビレッジ、エスコンフィールド北海道は今や北海道のランドマーク。地域に欠かせない存在になっている。北広島であったり、北海道にとってこの施設をどのような存在にしていきたいか。地域との関わりという点でのビジョンについては
前沢新社長「非常に難しいですね。質問が難しいんですけども。まず、そもそもファイターズは北海道の皆さまに拾っていただいた、拾っていただいて育てていただいたという感覚が非常に強いので、われわれがけん引していくとかっていうことはちょっとおこがましくて。まだまだと言いながら、まだまだやれることがあるというふうにも思ってるというのが実情なので、この北海道の魅力ある価値をどのようにして国内もしくは海外に発信していくかというのは、引き続き微力ながらですけども、努めていきたいなというふうに思っております」
-Fビレッジの今後のポイントとして、マチ化というのを挙げていた。このマチ化は具体的に、商業施設などの構想を抱いているのか
前沢新社長「まず入り口で言うと、20年後まで描いているかというと描いておりません。なぜならば、それは今いる30代40代が描くべきものだと思いますし、その人たちが描き実践していくものだと思うので。私の役目としてはここ5年10年に向けて将来的に変な足かせをつくらないようにしておくということが私の仕事だというふうに思ってます。ただ2028年に新駅も開業されますので、そこへ向けた2030年前半までの話で言いますと、やっぱり教育機関ならびに、まだまだ住んでいただくには不都合もあるかもしれませんけども、これからどんどん住んでいただくような住居も増やしていきたいですし、また今は全くありませんけども、オフィス機能、いわゆるデスクワークしていただけるような機能というのもこのエリアの中で付加させて、それを一体的にマチ化というふうに昇華させていきたいなというふうに思っております」

-今、北海道では人口減少が加速的に進んでいる。Fビレッジ、球場を中心としたマチのあり方は希望の側面もある。北海道にとって、どういう存在になれると考えているのか
前沢新社長「まずマチづくりをしているという感覚は全くないですね。そういう意味で言うと、本当にマチをつくっていくというのは行政の皆さまが主導されてやっていくものだと思いますし、そこに地域の企業だったり住民が重なり合ってマチづくりっていうのは形成されると思いますけども、本当に一端しか担ってないという感覚でいます。マクロの環境で悪いとかいいとかっていう話はありますけども、そういう環境だけで嘆いているのであれば、われわれなんて存在価値がないわけですから。そういった環境の中でもまだまだやれることを探していくというのが、われわれに与えられたミッションかなと思って、まい進していきたいなというふうに思っています」
-初めて日本ハム出身者以外からの抜てき。あらためて前沢氏に託す思いと、前沢氏じゃなきゃダメな理由は
小村前社長「もう、こっちに来て初年度、最初は決して平らな道じゃなかったというところを彼らは本当に真正面から受け止めて、改善していこうっていうのをスタッフのみんなと組んでやっている姿を見て早くこういう人に渡した方が。別にグループからとか、プロパーからっていうことじゃなくて、こういった人たちがやっぱりやるべきだと。それはやっぱり先ほど言った通り、プロジェクトを最初から立ち上げた愛がありますので、そういった人たちが引っ張っていく方がみんなも付いて行けるでしょうし、行政の皆さまも含めて協力し合える関係になるんじゃないかなということで、今回こういう形になりましたけども、私は本当にうれしく思っています」
-ファームの道内移転について、今後の構想などは
前沢新社長「ファーム機能についてはエスコンフィールドとは全く違う機能になると思いますし、ちょっと比較するのはなかなか難しいなと思いますね。ただ地域の方々とご一緒になりながら共に成長していくみたいなことは、たぶん一緒なんだと思います。そういう意味で、現状で言うと、恵庭、江別、苫小牧、この3市町村に対していろいろとお話させていただいてますけども、今、小林というものが主体となってやってますけども、小林からの報告であれば、3市どの市町村であってもうまくやっていけると聞いてますので、大きな心配は今のところしてないですね」
-以前、6月までに候補地を選定との話があった。いつまでに候補地を決めて移転をしたいなどの考えは
前沢新社長「私が社長になったからといって、そこのスピード感が上がるというものでもないですし、そういう意味で言うと、今までも小村社長と、隣で私がいて三谷さんがいましたけども、3人でそう、いろんな話し合いをしながら進めてきたので、私が社長になったからといって急にスピード感が上がるというものではないかなと思いますね」
-年々、来場者数が増えてきているが、今年もしくは新駅ができるまでに目指す数値などは
前沢新社長「具体的な数字はあまり掲げてない。やっぱり中身がすごく重要だと思ってまして。われわれ、どちらかというと注力してるポイントとしては滞在時間。去年でいうと、試合時間は3時間半を切ってましたけども、だいたい今、試合日で4時間、5時間近く滞在いただいてますけども、この滞在時間を長くしていただくということが、われわれにとって重要なKPIにしておりますので、あまり人数を追ってはいないというのが実状です」

-どのくらいに滞在時間を増やしていきたいか
前沢新社長「それは去年より長くなんですけども(笑)。やっぱり滞在時間が長いということは楽しかったりやることがたくさんあるからいてくれると思うので、そういう質を上げていくということにどちらかというと注力している。人数でいうと、昨年ベースぐらいにご来場いただけるようにまずは頑張るという感じだと思います」
-地域経済に与える影響として今までもかなり大きいものがあった。オフィス機能などの話があったが、今後ピンポイントで力を入れていきたいところを挙げると
前沢新社長「これは日本ハムと小村さんともよく相談しなきゃいけないですけども、今までやってない、その投資を積極的にやっていきたいと思ってますし、そういった準備が少しずつできてきた会社だと思ってるので、会社のステージをきっちり上げていって、それが結果、北海道への貢献だと思いますので、そういったことはやっていきたいなと思っています」
-投資というのは文字通りの投資の意味なのか、それとも地域への投資なのか
前沢新社長「経済的なベネフィットを生み出す投資です」
-それは建設もあれば、開発のようなものも入ってくるのか
前沢新社長「はい、そうですね」
-日本ハム株式会社による球団の完全子会社化がリリースされた。それによって今後、変わってくることは
小村前社長「今までどうのこうのではないんですけども、やっぱりスピード感を持ってやっていくためにはそういった方が、違うステージになるためには、北海道に来る時に大変、皆さまにお世話になったんですけども、エスコンができて次に行く時にやっぱりスピードを上げるためにはそうした方がいいんじゃないかと日本ハムグループの判断で決定しました」