《岩本勉のガン流F論》新庄ファイターズ、左腕に収穫! 加藤貴は星野伸之さん以上の潜在能力
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カストロ&奈良間がアピール成功
まずは打線。目立ったのが新戦力のカストロ。八回の第3打席で左翼席に一発を放り込んだ。セーフティー気味の送りバントだったはず。初球にファウルを打った後の2ランだった。一言で表現するならば、バッテリー有利のカウントからでも勝負できるバッター。どういうことか。それは選球眼がいいということ。7日のロッテ戦では1ボール2ストライクから、左翼スタンド中段にでっかいのを放っていた。開幕セカンド=カストロという青写真が現実味を帯びてきた。
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もう一人。この男に触れたい。ご当地プレーヤーの奈良間。九回1死三塁で右前にタイムリー。低めのフォークに食らい付いた〝いかつい〟一打だった。四回にはきっちり四球も選んだ。親戚ご一同も納得や! 冗談はさておき、結果を出さなきゃいけない立場でもある。この1本は大きかった。
野茂英雄や伊良部秀輝よりも…
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さて投手陣。先発の加藤貴は抜群の出来だった。私が見てきた中で、この時期としては、キャリアで一番の仕上がりと断言したい。これまで持ち味を生かし切れていなかった。コントロールと緩急、加えてストレートの強弱も織り交ぜて打者を翻弄するタイプ。だが時折、通り一辺倒の入り方が目立つこともあった。例えば、判で押したように初球スライダーで入るなど。それが今回、持っている球種を巧みに操り、5回4安打無失点。打たれた4本からも学びを得たかのように、マウンド上で思いを巡らせていた。
150キロを超える投手がゴロゴロする中、緩いボールも駆使しながらバッターを手玉に取っていく。思い起こすのはオリックスや阪神で活躍した星野伸之さん。120キロ台後半の直球とカーブで強打者たちを牛耳っていった。チームメートだった片岡篤史さんがよく言っていた。パ・リーグで一番ボールが速いのは星野さん、と。野茂英雄さんや伊良部秀輝さんらを差し置いて。それだけの投球術を持っていた。私見だが、加藤貴は星野さんを上回るポテンシャルを秘めている。今季は無双する予感もある。楽しみだ。
山崎のスクリューに合格点
玉井を挟んで3番手でマウンドに上がった山崎も素晴らしかった。前回登板した5日の西武戦とはまるで別人。しっかりと腕を振って新たな武器・スクリューを投げ込めていた。強い身のこなしからストレートを投げ込み、その後にチェンジアップやスクリューを散らす。加藤貴とは全く違うタイプ。ペナントレースに入ってからも、加藤貴から玉井、山崎といったリレーが見られる可能性もある。新庄監督はタイプの異なる左2枚を確立させたかったはずだ。新庄ファイターズ、左腕に収穫あり!といったゲームでもあった。